[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツ外務省の報道官は6日、イランに対し、核開発プログラムを巡る交渉で現実的な提案を行うよう求めるとともに、先週のイラン側の提案はそれまでの合意にほぼ全面的に違反していると指摘した。
同報道官はイランの提案について「交渉成功の基盤にはならない。提案を慎重に精査した結果、イランは数カ月に及ぶ厳しい交渉の末に成立した合意のほぼすべてに違反していると判断した」と述べた。
イランと主要国は4月、イランと米国が2015年の核合意復帰するための交渉を始めたが、6月に保守強硬派のライシ大統領が当選したことで中断。先月29日から米国とイランによる間接的な協議が行われていたが、具体的な進展がみられないまま3日にいったん打ち切られた。
同報道官は、イランが協議と並行して核開発を進めている事態は容認できないと言明。ドイツはこれまでの進展に基づいて協議を進めたいとし、「外交的手段の活用に引き続き取り組んでいるが、機会はどんどん狭まっている」と述べた。