[ロンドン 10日 ロイター] - 英政府は10日、欧州連合(EU)離脱後も残存する全てのEU法を今年末までに失効させる法案を修正すると発表した。EU法の全廃は離脱強硬派の目玉政策だったが、産業界や野党から法律面の不透明さや手続き上の混乱などを懸念する声が上がっていた。
現在議会で審議中の法案を修正し、2020年のEU離脱後に残っている約4000件のEU法のうち年内の失効を600件程度にとどめる。
法案は当初、存続を明確に決めない限り、残存するEU法を自動的に今年末までに失効させることを目指していた。スナク首相の報道官は1月、政府は失効期限の延長を考えていないと述べていた。
ベーデノック国際貿易相は法案の修正について、「どの規制が法令集から削除されるかを明確にすることで、ビジネスに確実性を与えるものだ」と述べた。
ベーデノック氏によると、英国はEU離脱以降、これまでに1000件のEU法を失効もしくは修正しており、議会で審議中の他の2つの法案によってさらに500件が失効するという。