[ラブアンバジョ(インドネシア) 11日 ロイター] - インドネシアは11日、ミャンマー国軍は東南アジア諸国連合(ASEAN)と2年前に合意した和平計画の履行で意味のある進展を見せていないが、暴力を終わらせる努力をあきらめないと表明した。
インドネシアのジョコ大統領は議長を務めるASEAN首脳会議の2日目の協議で「5項目の合意」として知られる和平計画の履行に大きな進展はないとし、「次のステップを決める上でASEANの結束が必要だ」と指摘。現地の暴力緩和に向け、今後の道筋を示すよう各国に呼びかけた。
ミャンマーでの人権侵害は許されず、暴力を止め国民を保護する必要があると強調した。
インドネシアのルトノ外相は民主主義と法の支配の原則はASEAN憲章にうわわれていると述べた。
首脳会議の閉幕に当たり「進展がなくてもあきらめるへきではない」と訴えた。
カオ・キムホンASEAN事務総長は、ミャンマー軍政と関与していく上で、暴力停止や人道支援、全当事者間の対話などを含む5項目の合意が引き続き基礎になるとロイターに述べた。
「ASEAN側としてはミャンマーを支援する強い意欲があるが、容易ではない」とした上で、暴力を確実になくすことが最も重要だと語った。
マレーシアのザンブリー外相は、ミャンマー問題についてASEANは真剣に取り組んでいるが「力を合わせて臨む必要がある」と指摘。「誰もが平和的で永続的な解決策を見出したいと思っている」と述べた。
首脳会議では南シナ海における中国との緊張の高まりも議題となった。
インドネシアは領有権争いの解決に自制を求め、議長声明で「ASEANと中国の協力を強化するための取り組みを歓迎する。行動規範の早期策定に向けた進展に勇気付けられた」と表明した。