[シドニー 12日 ロイター] - 香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは12日、中国政府に近い筋の話として、中国の秦剛外相が7月にオーストラリアを訪問する予定だと報じた。悪化していた両国関係の改善に伴う動きとなる。
シドニー工科大学・豪中関係研究所(ACRI)のディレクター、ジェームズ・ローレンスソン氏もロイターに対し、秦氏の7月の訪問を承知しているとし、「秦剛氏のオーストラリア訪問は、二国間関係の雪解け以来、最高位の中国高官による訪問という意味で大ニュースだ」と述べた。
中国は2020年、オーストラリアが新型コロナウイルスの起源を巡る国際調査を呼びかけたことに激怒して同国の輸出に制限を課し、両国関係は凍結。しかし昨年5月にオーストラリアで労働党政権が発足して以来緊張がほぐれ、昨年12月にはウォン外相が中国を訪問していた。
ローレンスソン氏によると、秦外相は毎年開かれている「中豪外交戦略対話」のためにオーストラリアを訪れる予定で、「二国間外交の正常化の一環」となりそうだ。