40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

四半期決算を前にREITを取引する3つの方法

発行済 2022-02-03 23:23
更新済 2020-09-02 15:05
    • ネット・リースの最大REITの一つであるO株は年初来3%以上下落

    • REITは四半期決算を2月22日に発表予定

    • 長期スタンスの投資家はO株を66.5ドル以下で購入するのを検討すると良い地合い

    不動産投資信託(REIT)のRealty Income (NYSE:O)の株価は年初来3.3%下落した。しかし、O株は過去52週でまだ約18%上昇している。

    Realty Income Weekly Chart.

    これに対し、Dow Jones Equity REIT Indexは過去1年間で22.8%のリターンを創出したが、2022年は今のところ8.2%の下落となっている。

    1月13日、O株は72.5ドルを超えて過去最高値を更新した。しかしそれ以降は圧力を受け、水曜日の終値は69.80ドルで引けた。同株式の過去52週間の価格レンジは56.43ドル〜72.55ドルで、時価総額は392億ドルに上る。

    現在、当REITは約11,000件の単一テナント商業用不動産を有しており、主に長期ネット・リース契約を結んでいる。テナントは米国、英国、スペインの広範なセクターで事業活動をしている企業だ。同時に当REITのテナントの加重平均リース残存期間は9年近くで、ポートフォリオにて保有している物件の稼働率98.8%と高い。

    テナント上位にはAMC Entertainment Holdings (NYSE:AMC)、Dollar General (NYSE:DG)、FedEx (NYSE:FDX)、Home Depot (NYSE:HD)、Kroger (NYSE:KR)、Walgreens Boots Alliance (NASDAQ:WBA)、Walmart (NYSE:WMT)などが含まれる。ネット・リース契約においては、テナントは通常、これらの不動産の維持費(修繕や定期的なメンテナンス・コストなど)の大部分を負担することになる。

    当REITはこれまで安定した賃貸収入を提供してきた。そして法律により、REITは課税所得の90%を株主に配当することが要求されているので、当REITは愛称として「The Monthly Dividend Company®(毎月配当を支払う会社)」を使用しており、配当方針は言わずもがなだろう。

    直近の四半期決算の内容

    2021年11月1日に第3四半期の決算を発表した。売上高は4億9190万ドルで、前年同期比21%増で、純利益は2020年第3四半期の2290万ドルに対し、1億3500万ドルに回復した。同じく希薄化後EPSは34セントで、前年同期は7セントだった。1株当たりの調整後FFOは12.3%増の91セントとなった。

    この結果について、CEOのSumit Roy氏は次のように述べている。

    「大陸欧州での初取引を含め、3カ国で過去最高の37億8000万ドルを投資し、グローバル・コンソリデーターとしての当社の地位は引き続き確立されている。」

    同社は2月22日の市場取引終了後に第4四半期の決算を発表する予定だ。経営陣は2021年の1株当たりAFFOを3.55〜3.60ドルと予想しており、中間値に基づく年間成長率は5.5%となる見込みである。一方、2022年の1株当たりAFFOガイダンスは3.84〜3.97ドルで、これは年間成長率が9.2%であることを意味する。

    四半期決算発表前、当REITの株価は70ドル前後であった。1月13日の株価は72.55ドルの史上最高値を記録した。現在は69.80ドル前後で取引されている。現在の株価水準における配当利回りは4.2%以上だ。

    Realty Income株の見通し

    Investing.comを通じて調査したアナリスト19名のうち、O株の評価は「アウトパフォーム」であった。

    O Consensus Estimates

    出所:Investing.com

    またアナリストによる向こう12ヶ月の目標株価の中央値は78.25ドルで、現在の水準から約12%上昇することを意味している。12ヶ月の価格帯は現在69ドルから87ドルの間だ。

    しかし、株価収益率(PER)、株価売上高倍率(PSR)、終値などの評価モデルによると、InvestingProによるRealty Income株の平均適正価値は60.54ドルであるという。

    O Fair Value As Determined By InvestingPro.

    出所:InvestingPro

    つまりファンダメンタル評価では、12%程度の株価下落が予想されるということだ。

    また不動産セクターの同業他社に対する100以上の要因のランキングによって、当REITの財務的健全性をみることができる。

    成長、利益、価格モメンタムの点で5点満点中3点だ。一方で、レラティブ・バリューは1点と低く、総合点は3点で評価は「Good」となっている。

    現在当REITのPER、株価純資産倍率(PBR)、PSRはそれぞれ82.9倍、2.9倍、21.6倍だ。一方、同業他社の指標は21.9倍、2.0倍、9.4倍で、前者は業界平均と比較して割高な評価がなされていることを意味する。

    毎月の配当と成長の可能性を含むそのビジネス・モデルのために、当REITに対して強気見通しを有するが、第4四半期にあった良いニュースのほとんどは、すでに株価に織り込み済みかもしれない。したがって今後数日間で、REITが第4四半期の四半期発表を控え売り圧力を受ける可能性がある。

    66.5ドルへの下落が可能であるとみている。そのような潜在的な低下の後、株価はおそらく数週間横ばいで取引され、その後新しいアップ・レッグが始まる可能性があるかもしれない。

    O株をポートフォリオに組み入れる

    短期的な変動性を気にしない強気筋の投資家は、低下基調が続くうちに買いを入れることを考慮するとよいだろう。目標株価は、アナリストの目標株価である78.25ドルあたりでどうだろうか。

    あるいは、投資家は、O株を保有する上場投資信託(ETF)の購入を検討することもできる。例としては、以下のようなものが挙げられる。

    • Fundamental Income Net Lease Real Estate ETF (NYSE:NETL)

    • The Real Estate Select Sector SPDR Fund (NYSE:XLRE)

    • Invesco S&P 500® Equal Weight Real Estate ETF (NYSE:EWRE)

    • Invesco S&P 500® High Dividend Low Volatility ETF (NYSE:SPHD)

    最後にオプション戦略の経験が豊富で、O株のさらなる下落があり得ると考える人は、ベア・プット・スプレッドを行うことが良いかもしれない。

    ほとんどのオプション戦略は、ほとんどの個人投資家に適したものではない。したがって、以下の議論は教育目的で提供されるものであり、平均的な個人投資家が従うべき実際の戦略として提供されるものではない。

    Realty income株へのベア・プット・スプレッド戦略

    現在株価:69.80ドル

    ベア・プット・スプレッド戦略では、投資家は高い権利行使価格のロング・プットと、低い権利行使価格のショート・プットを持つことになる。取引の両レッグは、同じ原資産株式(この例では、Realty income株)で、有効期限も同じものを使う。

    投資家は株の値下がりを望んでる。しかしベア・プット・スプレッドでは、潜在的な利益と潜在的な損失のレベルはともに限定的だ。

    以下はその例である。

    この戦略の最初のレッグとして、投資家は3月18日満期、権利行使価格67.5ドルのようなアット・ザ・マネー(ATM)またはややアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)になっているプット・オプションを買う。このオプションは現在1.45ドルで取引されている。このプット・オプションの満期日は1ヶ月半以上先のため、投資家は145ドルのコストがかかることになる。

    この戦略の第二のレッグとして、投資家は満期2022年3月18日満期、権利行使価格65ドルのようなプット・オプションのようなプットを売却する。このオプションの現在のプレミアムは0.80ドルである。オプションの売り手(投資家)は、取引手数料を除いて80ドルを受け取ることになる。

    最大のリスク

    この例における最大リスクは、スプレッドのコストに手数料を加えたものになる。ここでは、スプレッドのネット・コストは0.65ドルだ(1.45ドル - 0.80ドル = 0.65ドル)。100株の場合、最大リスクは65ドルになる。

    このポジションを満期まで保有し、両方のレッグが失効した場合、つまり満期時のO株価がロング・プットの権利行使価格(この例では67.50ドル)を上回った場合、投資家はこの金額を失うことになる。

    最大の潜在利益

    ベア・プット・スプレッドの潜在的な利益は、2つの権利行使価格の差からスプレッドのネット・コストと手数料を引いたものに限定される。

    つまりこの例では権利行使価格の差は2.50ドルで、上でみたように、スプレッドの正味コストは0.65ドルだ。

    したがって、最大利益は1株あたり1.85ドルになる。これに100株をかけると、このオプション戦略の最大利益は、手数料を差し引いて185ドルとなる。

    投資家は、満期時にO株の価格がショート・プットの権利行使価格(下限行使価格)以下であれば(この例では65ドル)、この最大利益を実現することができる。

    オプション満期時点における損益分岐点

    損益分岐点では、この取引は利益を得ることも損失を被ることもない。

    満期時に、ロング・プットの権利行使価格 (すなわちこの例では 67.50ドル) から支払った純プレミアム (すなわち、ここでは 0.65ドル) を差し引くと、損益分岐点が分かる。

    この例では、67.50ドル - 0.65ドル = 66.85ドル (ここから取引手数料を差し引いた額)となる。

    結論

    Realty Incomeは、パッシブ・インカムを求める人のウォッチリストに値する銘柄である。しかし、REITが月末に決算を発表するため、2月に不安定になる可能性が高い。興味のある読者は、現在の水準から5-7%程度下落した場合、押し目買いを検討するのもよいだろう。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます