[イスタンブール 3日 ロイター] - トルコ統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比9.26%と、前月の15.01%から急低下した。
前年同月の物価が高水準だったことが背景で、CPI上昇率は年内に再び12─13%前後に戻ると予想されている。
トルコ中銀は7月下旬以降、750ベーシスポイント(bp)の大幅な利下げを実施しているが、若干の金融緩和余地があるとみられる。
ロイターがまとめた市場予想は9.6%だった。CPI上昇率が1ケタになったのは過去2年あまりで初めて。
9月のCPI上昇率は、前月比では0.99%。市場予想の1.30%を下回った。食品・非アルコール飲料の価格が下がった。
リラはCPI統計発表後に0.2%上昇、0729GMT(日本時間午後4時29分)現在、1ドル=5.6900リラで取引されている。
トルコでは通貨危機を背景に昨年9月にインフレが高進。昨年10月にはCPI上昇率が前年比25%を超え、過去15年で最高を記録した。
トルコ政府は、CPI上昇率が来年末までに8.5%に鈍化し、経済成長率が5%に加速すると予想しているが、アナリストの間では懐疑的な見方が多く、急激な金融緩和でリラが下落するとの懸念が浮上している。
9月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.13%上昇、前年比2.45%上昇だった。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20191003T091311+0000