Steven Scheer Ari Rabinovitch
[エルサレム 9日 ロイター] - イスラエル中央銀行は9日、最大300億ドルの外貨を市場で売却すると発表した。パレスチナ自治区ガザの武装勢力との戦闘が続く間、市場の安定を維持するためとした。同中銀による外貨売却は初めて。
これを受けてイスラエルの通貨シェケルは序盤の安値から切り返した。
中銀は声明で「シェケル相場のボラティリティーを和らげ、市場の適切な機能維持に必要な流動性を提供するため、今後一定期間、市場で活動する」と述べた。
また、スワップの仕組みを通じて最大150億ドルの流動性を供給すると表明。引き続き動向を注視し、必要に応じて利用可能な手段を講じるとした。
中銀の発表前、シェケルは2%超下落して約7年半ぶり安値となる1ドル=3.92シェケルを付けていた。発表後は0.6%安の3.86シェケル。
8日の取引でイスラエルの株式と国債価格は7%急落した。