[2日 ロイター] -
<為替> 国内で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、安全資産としてのドルに買いが入った。
労働省が朝方発表した6月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から480万人増となり、1939年の統計開始以降で最多となったほか、失業率も11.1%と5月の13.3%から改善。これを受けリスク選好が高まり、ドルは当初は下落していた。[nL4N2E937B] ただ、新型ウイルスの新規感染者がフロリダ州で1万人を超えるなど、国内の感染拡大に歯止めがかかっていないことから、楽観的な見方は後退した。
6月の雇用統計について、ローゼンバーグ・リサーチのチーフエコノミスト兼ストラテジスト、デービッド・ローゼンバーグ氏は、経済活動が再開された時期に収集された情報だと認識する必要があるとし、「調査の対象だった週に1時間でも働けば統計上の『雇用者』として数えられた」と指摘。7月以降の情勢を見極めたいと述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数 (=USD)は0.1%高の97.269。ユーロは対ドル (EUR=EBS)で0.1%安の1.1235ドル。ドルは対円
3日の米金融市場は独立記念日の振替のため休場となる。
<債券> 短縮取引となる中、独立記念日の連休を控えて国債利回りが低下した。予想を上回る6月の米雇用統計を受け序盤は上昇する場面があったが、新型コロナウイルス流行に関するネガティブなニュースが連休中に報じられる可能性が警戒された。
終盤の取引で指標10年債利回り (US10YT=RR)は1.1ベーシスポイント(bp)低下の0.6709%。取引時間中には0.724%まで上昇した。
パイパー・サンドラーの債券戦略・分析部門責任者、ジャスティン・フーゲンドーン氏は、景気が上向いたとしても、米連邦準備理事会(FRB)は金利を注視し続けると指摘。「FRBはおそらく金利を低水準で維持するだろう。ただ重要なのは金利水準ではない。重要なのはイールドカーブの傾きであり、順イールドを維持する限り問題はないと見ている」と語った。
2年債利回り (US2YT=RR)は1bp弱低下し0.1546%。
2年債と10年債の金利差
<株式> 上昇し、ダウ平均株価 (DJI)は92ドル高で終了したほか、ナスダック総合指数 (IXIC)は終値で最高値を更新。S&P総合500種指数 (SPX)は4日続伸となった。独立記念日の連休を控え、予想を上回る雇用統計を手掛かりに買いが入った。[nL4N2E937B] 3日は独立記念日の振替休日のため休場となる。
キングズビュー・アセットマネジメント(シカゴ)のポートフォリオマネジャー、ポール・ノルト氏は「今週の経済指標は好感される内容が多かった」とした上で、連休明けに政府の追加経済対策が発表されるとの期待もくすぶると指摘した。
向こう数週間は企業の第2・四半期決算が焦点となる。アナリストらはS&P500企業の収益が43.1%落ち込むと予想する。
取引プラットフォーム「eトロ」のデータによると、マイクロソフト (O:MSFT)はS&P総合500の押し上げに最も貢献し、6月は世界的に最も投資された銘柄となった。株価はこの日0.7%高。
電気自動車(EV)メーカーのテスラ (O:TSLA)は8%高。第2・四半期の自動車引き渡し台数が9万0650台となり、アナリスト予想の7万4130台を上回った。[nL4N2E932W]
<金先物> 雇用統計の発表後に下落したものの、安値拾いの買いなどが入り、反発。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比10.10ドル(0.57%)高の1オンス=17 90.00ドル。
雇用回復ペースへの期待が広がり投資家のリスク回避姿勢が後退。安全資産としての金は売りが先行した。対ユーロでのドル高もドル建てで取引される金塊の圧迫材料となった。ただ、この日の安値を付けた後は、先高感からの安値拾いの買い戻しやチャート絡みの買いが入り、午後にかけてプラス圏に浮上した。
<米原油先物> 堅調な米雇用統計などを手掛かりに買われ、続伸。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.83ドル(2.08%)高の1バレル=40.65ドル。9月物は0.84ドル高の40.76ドル。
雇用統計の良好な結果を受け、一時40.74ドルの高値を付けた。また、米エネルギー情報局(EIA)が前日発表した週報で、原油在庫の取り崩し規模が市場予想を大きく上回ったことも相場を支援した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 107.48/107.51
始値 107.49
高値 107.72
安値 107.41
ユーロ/ドル NY終値 1.1238/1.1242
始値 1.1277 (EUR=)
高値 1.1297
安値 1.1224
米東部時間
30年債(指標銘柄) 14時05分 95*21.00 1.4292% (US30YT=RR)
前営業日終値 95*17.50 1.4340%
10年債(指標銘柄) 14時05分 99*18.50 0.6693% (US10YT=RR)
前営業日終値 99*14.50 0.6820%
5年債(指標銘柄) 14時05分 99*25.00 0.2942% (US5YT=RR)
前営業日終値 99*22.00 0.3130%
2年債(指標銘柄) 14時05分 99*30.13 0.1546% (US2YT=RR)
前営業日終値 99*29.50 0.1640%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 25827.36 +92.39 +0.36 (DJI)
前営業日終値 25734.97
ナスダック総合 10207.63 +53.00 +0.52 (IXIC)
前営業日終値 10154.63
S&P総合500種 3130.01 +14.15 +0.45 (SPX)
前営業日終値 3115.86
COMEX金 8月限 1790.0 +10.1
前営業日終値 1779.9
COMEX銀 9月限 1832.2 +10.4
前営業日終値 1821.8
北海ブレント 9月限 43.14 +1.11 (LCOc1)<0#LCO:>
前営業日終値 42.03
米WTI先物 8月限 40.65 +0.83 (CLc1)<0#CL:>
前営業日終値 39.82
CRB商品指数 140.5978 +1.4577 (TRCCRB)
前営業日終値 139.1401 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200702T213429+0000