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NY市場サマリー(25日)ドル上昇、米株続伸

発行済 2020-09-26 06:44
更新済 2020-09-26 06:45
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[25日 ロイター] - <為替> ドルが上昇。週間では4月上旬以来の大幅な値上がりとなった。経済回復の鈍化懸念や欧州での新型コロナウイルスの感染拡大、米追加刺激策を巡る不透明感、米大統領選が近づいていることなどを受けた。

米商務省が25日発表した8月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.8%増と、市場予想の0.5%増を上回った。ただ、8月全体の耐久財受注は前月比0.4%増と、7月の11.7%増加から大幅に鈍化した。

TDアメリトレードの外国為替・先物担当マネジングディレクター、JBマッケンジー氏は、投資家が不安を感じることが多い中で、11月3日の米大統領選を前にボラティリティーが高まり、結果的にドルへの需要が膨らむと予想。「選挙、刺激策、持続的な景気回復の3要素の足並みがそろわなければ、安全資産への逃避としてドル買いが生じる可能性が非常に高い」と述べた。

また、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る懸念などもドル高要因とした。

ドルは前日に5日ぶりに反落したが、この日は懸念が再燃したことで買いが優勢だった。

テンパスのシニア外為トレーダー兼ストラテジスト、フアン・ペレス氏は「前日のセンチメントは落ち着いたポジティブな状態だったが、この日発表された耐久財受注統計は米国の成長ペースがまだら模様であることを示唆している」とし、国内外の経済指標の軟化や追加刺激策を巡る協議の長期化、選挙を控えた懸念などがドル需要を押し上げているとした。

大統領選挙を巡っては、トランプ大統領が、ジョー・バイデン氏が大統領選に勝利した場合でも平和的な政権交代に協力するという確約を拒んだことに対し、マコネル上院院内総務が「円滑な政権移行が行われる」と強調するなど、複数の共和党議員から否定的な反応が出ている。

ペレス氏は「将来の不透明感が高まるようなときにドルは再び上昇する。強い政府が継続性や安定性を明確にしないとき、市場は常に恐怖を感じる」と述べた。

終盤のドル指数 (=USD)は0.31%高の94.601。週間の上昇率は4月上旬以来の大きさとなった。

対円では105.60円と5日続伸。週間では6月上旬以降で最大の上昇。

ユーロ/ドルは0.40%安の1.1627ドル。一時約2カ月ぶりの安値を付けた。週間では4月上旬以降で最大の値下がりとなった。

ドルは対スイスフランで6日続伸し、週間の上昇は4月上旬以降で最大だった。

豪ドルは0.28%安。週間では3.6%安と3月20日終了週以降で最大。ニュージーランドドルは0.08%下落。週間では5月15日終了週以来の大幅な値下がりとなった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 8月の耐久財受注が好調だったことを受け、国債利回りが下げ幅を縮小した。

商務省発表の8月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.8%増と、市場予想の0.5%増を上回った。

ジェフリーズのアナリストは、企業投資で第3四半期の経済成長率が押し上げられる可能性が示唆されたとしながらも、それ以降に勢いを維持するのは難しくなると指摘。今回の耐久財受注統計を受け、政府支援策が薄れる中、米景気回復の足取りは鈍っているとの見方が変わったわけではない。

キャンター・フィッツジェラルド(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏は「耐久財受注統計で市場のボラティリティーが増すとは考えていない」と述べた。

新型コロナウイルス追加経済対策については、下院歳入委員会のニール委員長が24日、下院民主党が2兆2000億ドル規模の対策を策定しており、来週にも採決が実施される可能性があると表明した。

終盤の取引で10年債 (US10YT=RR)利回りは0.1ベーシスポイント(bp)低下の0.663%。一時は0.651%まで下げた。

同利回りの変動幅は、15─16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、6bpにとどまっている。レデラー氏は「全般的にレンジ取り引きに終始している。1日の間、もしくは1週間の間に動きがあったとしても、どこに向かっているわけでもない」と述べた。

2年債 (US2YT=RR)利回りは0.2bp低下の0.133%。2年債と10年債の利回り格差 (US2US10=RR)は52.8bp。21日には51.2bpと、2週間ぶり低水準に縮小していた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 続伸し、ダウ工業株30種 (DJI)は358ドル高で取引を終えた。ハイテク株への買いが続いたことで、相場が全般的に押し上げられた。一方、週間ではダウ平均とS&P総合500種指数 (SPX)がそろって4週連続で値下がりし、値下がり期間としては昨年8月以降で最長となった。

ナスダック総合指数 (IXIC)の調整局面入り以降、売りがきつかった銘柄を買い戻す動きが見られる。S&P500も今週、一時的に調整局面入りした。ナスダックは週間で4週ぶりに値上がりに転じた。年初来では22%高。S&P500は年初来で約2%高。

OANDA(ニューヨーク)のシニア市場ストラテジスト、エドワード・モヤ氏は「安値拾いの買いが見られる」とした上で「大型ハイテク銘柄に修正の動きが出ても、投資家はなお米国株を保有したいと考えている。現実として来年、株式相場はさらに上昇すると予想され、ハイテク株が引き続きけん引役となるだろう」と述べた。

アップル (O:AAPL)、マイクロソフト (O:MSFT)、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)、フェイスブック (O:FB)、エヌビディア (O:NVDA)は軒並み2%強値上がりした。

一方、新型コロナウイルス経済対策を巡る不透明感から、投資家の不安も強まっており、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数) (VIX)は高止まりしている。この日は7.68%低下。

BMOグローバル・アセット・マネジメント(シカゴ)のポートフォリオマネジャー、マイク・ダウドール氏は「経済は夏にかけて素晴らしい回復を見せていたが、秋に入ってからは、特に景気対策の多くが先細りし始めていることから、わずかながら脆弱さが増している」と述べた。

航空機大手ボーイング (N:BA)は6.8%高。米連邦航空局(FAA)のディクソン長官が来週、自ら737MAX型機の評価飛行を行うことになった。また欧州航空安全局(EASA)は、11月中に同機の運航再開を承認する可能性があると明かした。

会員制倉庫型ストアのコストコ・ホールセール (O:COST)は1.27%安。第4・四半期(8月30日終了)決算は、売上高と実質1株利益が市場予想を上回ったものの、新型コロナウイルスなどに関連して多額の経費を計上した。

バイオ医薬品のノババックス (O:NVAX)は10.9%高。英国で新型コロナワクチン候補の後期臨床試験(治験)を開始した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.30対1の比率で上回った。ナスダックでは2.94対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は88億9000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 対ユーロでのドル高を背景に売られ、反落した。中心限月12月物の清算値は前日比10.60ドル(0.56%)安の1オンス=1866.30ドル。

外国為替市場では、対ユーロでドル高が進行。ドル建てで取引される金塊などの商品の割高感につながり、金が売られた。ただ、新型コロナウイルス危機対応の追加景気対策をめぐる米与野党協議の進展に不透明感が広がる中、積極的な売り買いが手控えられ、値動きは限定的。朝方発表された8月の米耐久財受注にも反応は薄かった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 新型コロナウイルス感染再拡大などを背景としたエネルギー需要減速懸念が重しとなり、4日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は前日比0.06ドル(0.15%)安の1バレル=40.25ドル。12月物は0.07ドル安の40.51ドルとなった。

英国やスペインなど欧州各国で新型コロナの新規感染者が増加する中、「第2波」への警戒感から一部都市は規制の再強化に乗り出している。新型コロナによる死者が20万人を突破した米国では、中西部の一部の州で深刻な状況が継続。新型コロナ禍に伴う世界的なエネルギーの需要減退への懸念が台頭し、原油相場は一時39.71ドルまで下落した。その後、週末の持ち高調整で若干買い戻されたが、マイナス圏にとどまった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 105.60/105.63

始値 105.43

高値 105.69

安値 105.42

ユーロ/ドル NY終値 1.1630/1.1634

始値 1.1643 (EUR=)

高値 1.1645

安値 1.1613

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*11.00 1.4019% (US30YT=RR)

前営業日終値 99*12.00 1.4010%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*22.50 0.6561% (US10YT=RR)

前営業日終値 99*20.00 0.6640%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.25 0.2673% (US5YT=RR)

前営業日終値 99*28.00 0.2750%

2年債(指標銘柄) 17時00分 99*31.63 0.1309% (US2YT=RR)

前営業日終値 99*31.38 0.1350%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 27173.96 +358.52 +1.34 (DJI)

前営業日終値 26815.44

ナスダック総合 10913.56 +241.30 +2.26 (IXIC)

前営業日終値 10672.27

S&P総合500種 3298.46 +51.87 +1.60 (SPX)

前営業日終値 3246.59

COMEX金 12月限 1866.3 ‐10.6 <0#GC:>

前営業日終値 1876.9

COMEX銀 12月限 2309.3 ‐10.3 <0#SI:>

前営業日終値 2319.6

北海ブレント 11月限 41.92 ‐0.02 (LCOc1)<0#LCO:>

前営業日終値 41.94

米WTI先物 11月限 40.25 ‐0.06 (CLc1)<0#CL:>

前営業日終値 40.31

CRB商品指数 148.3621 +0.0032 (TRCCRB)

前営業日終値 148.3589 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200925T214330+0000

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