<為替> コロンブスデーのため休場。
<債券> コロンブスデーのため休場。
<株式> 続伸して取引を終えた。投資家がパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルとの衝突に関する報道に注目する中、エネルギー関連株が上昇した。
イスラエル軍は9日、ハマスとの大規模戦闘に向け、過去最高となる30万人の予備役を招集したとし、ガザを「完全包囲」すると表明。ガザへの地上作戦を計画していることを示唆した。
中東情勢の緊迫で原油先物が供給を巡る懸念から急騰したが、株価指数は米連邦準備理事会(FRB)当局者からよりハト派的な発言が出たことを受け、序盤の安値から切り返した。
ハンティントン・ナショナル・バンクのジョン・オーガスティン最高投資責任者は「株式市場は経済と企業業績に注目している。米経済は減速しておらず、今週発表が始まる企業決算は後退から脱却する見通しだ」と指摘。市場ではこうしたファンダメンタルズ(基礎的条件)の方が地政学的なニュースより強力だと述べた。
FRB当局者は9日、最近の米長期債利回り上昇がFRBによる追加利上げの必要性を低下させる可能性があるとの見方を示唆した。
原油高を受けてエネルギー株は3.5%上昇。S&P500の主要11セクターで上昇率トップとなった。
ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空はいずれも4%超下落。原油高に加え、テルアビブ便の運航を停止したことが重しとなった。
防衛関連株は買われ、宇宙航空・防衛指数は5.6%高で終了。ノースロップ・グラマンが11.4%、L3ハリス・テクノロジーズが約9.96%、それぞれ急伸した。
イスラエルにエクスポージャーがある上場投資信託(ETF)は売り込まれ、アイシェアーズMSCIイスラエルETFとアーク・イスラエル・イノバティブ・テクノロジーETFがともに7%超下落した。
<金先物> パレスチナのイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃を受け、安全資産とされる金に買いが集まり、続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前週末比 19.10ドル(1.04%)高の1オンス=1864.30ドル。
中東の地政学的リスクがさらに悪化することへの懸念が強まり、終日高値圏での取引となった。
<米原油先物> ハマスによるイスラエル攻撃を受けた地政学的リスクの高まりを背景に、大幅続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物は前週末清算値(終値に相当)比3.59ドル(4.34%)高の1バレル=86.38ドルだった。12月物は3.32ドル高の84.60ドル。
産油国が集まる中東情勢の緊迫化でエネルギー供給に影響が及ぶ可能性に懸念が広がり、原油が買い進まれた。原油は前週中に8%超下げていたが、ハマスのイスラエル攻撃で地合いが一転した。一方、9日はコロンブスデーに伴い、外国為替市場などの一部金融市場が休場。週内に発表される9月19─20日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)や米消費者物価指数(CPI)の発表などを前に86ドル台では上値が重かった。
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 33604.65 +197.07 +0.59
前営業日終値 33407.58
ナスダック総合 13484.24 +52.90 +0.39
前営業日終値 13431.34
S&P総合500種 4335.66 +27.16 +0.63
前営業日終値 4308.50
COMEX金 12月限 1864.3 +19.1
前営業日終値 1845.2
COMEX銀 12月限 2192.4 +20.1
前営業日終値 2172.3
北海ブレント 12月限 88.15 +3.57
前営業日終値 84.58
米WTI先物 11月限 86.38 +3.59
前営業日終値 82.79
CRB商品指数 280.1103 +3.2109
前営業日終値 276.8994