Shinji Kitamura
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤とほぼ変わらずの149円後半で取引されている。第3・四半期の消費者物価指数(CPI)が予想を上回った豪ドルが買われ、ドル/円は売買が交錯した。
CPIの発表を受けて、豪金利先物市場では11月の利上げ確率が発表前の3割から6割超へ上昇。つれて豪ドルは95円前半から後半へ上昇して今月2日以来の高値を付け、対米ドルでも0.63ドル前半から後半へ買われ2週間ぶり高値を更新した。
豪ドル高の一因として、中国が景気刺激策として1兆元(1370億ドル)の国債発行を決めたことを指摘する声が出ていた。会計年度の途中で財政赤字を拡大させるのは23年ぶり。
習近平国家主席が24日、中国人民銀行(中央銀行)や国家外為管理局(SAFE、外管局)を初めて訪問したことも話題となった。目的は不明とされるが、市場では「経済政策重視の姿勢をアピールする狙いがあったのではないか」(外銀アナリスト)との思惑が広がった。
中国株式市場の上海総合指数は2日続伸。23日にはおよそ1年ぶりの安値を更新していた。
対豪ドルで円と米ドルが買われたことで、ドル/円は149円後半で売買が交錯した。高金利のドルは「下落局面で買いが集まる」(FX会社)ものの、上値では円買い介入への警戒感が強まることに加え、米10年債利回りが5%台へ乗せた後、上昇が頭打ちとなっていることで、買いの勢いが削がれているという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.84/149.87 1.0600/1.0602 158.86/158.87
午前9時現在 149.84/149.87 1.0593/1.0597 158.77/158.78
NY午後5時 149.91/149.92 1.0588/1.0592 158.75/158.79