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来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米決算本格化、米雇用統計、日銀政策決定会合

発行済 2018-07-28 19:59
更新済 2018-07-28 20:00
来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米決算本格化、米雇用統計、日銀政策決定会合
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■株式相場見通し

予想レンジ:上限23000-下限22500円

今週の日経平均は強含みでの推移が予想される。
外部環境には不透明感が残るものの、30日から2日間の日程で開催される日銀の金融政策決定会合でETF(上場投資信託)等の資産買い入れ手法の柔軟化(ETFの購入対象における日経平均連動型の比率見直し)など、緩和策の修正に対してどのようなアナウンスメントが行われるかが焦点となってこくるだろう。
31日15時30分(予定)からの黒田日銀総裁の会見内容も注目される。
ETF配分見直し報道を受けて、NT倍率(日経平均/TOPIX)の修正を織り込む動きが始まっており、ファーストリテイリングなど日経平均寄与度の大きな銘柄にはマイナス要因だが、先行して株価は調整している。
相対的に出遅れている時価総額が大きなトヨタ (T:7203)などにとってはプラスとみられる。
このほか、需給的には好転の兆しが見えてきている。


海外投資家が7月第3週(17日から20日)現在で2週連続の買い越しとなる一方、個人投資家は2週連続の売り越しと需給整理を進めた。
積極的な上値買い材料に欠ける中、日経平均は一段の売り込み材料も乏しくなっている。
5月の戻り高値23050.39円を更新できずに日経平均が伸び悩んでも、27日にかけて4日続伸しているTOPIXが6月13日以来となる1800ポイント回復に向けた動きを見せることが期待される。


日銀による金融政策の変更観測に端を発した機関投資家のポートフォリオ見直しによる銘柄入れ替えや長期金利の上昇で、先週はメガバンクを筆頭に金融株が動意付いた。
この流れが大手商社株や海運株といった出遅れバリュー株に広がる期待も膨らんでいる。


そしてなによりも、決算発表本格化による業績相場がより強く意識される展開となりそうだ。
31日は400社超と8月10日(500社超)に次ぐ決算発表のヤマ場を迎える。
30日は三井住友FG (T:8316)、TDK (T:6762)、31日はソニー (T:6758)、任天堂 (T:7974)、村田製作所 (T:6981)、8月1日はエーザイ、2日は新日鉄住金 (T:5401)、三菱商事 (T:8058)、3日はトヨタ、三井不動産 (T:8801)などが発表を予定している。
なかでも、5月から株価上昇3カ月目となる村田製作所は20000円近辺でのもち合いから抜け出して1999年に付けた最高値25610円奪還に動き出すかが注目されよう。




■為替市場見通し

今週のドル・円は底堅い展開か。
7月31日と8月1日の両日開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)は、トランプ米大統領によるドル高けん制や利上げ批判後で初の会合となる。
米メディアのインタビューでトランプ大統領はドル高について「望ましくない」と発言。
また、FRBの利上げについても批判的な見解を示した。
同大統領はその後、「中央銀行の独立性を尊重する」と火消しに回ったが、市場はFRBへの圧力と受け止めドル売り優勢となった。



今回のFOMC後の声明で、利上げ継続の方針に変わりがなければ、ドル・円は底堅い値動きが続きそうだ。
その後発表される7月米雇用統計が雇用情勢の改善を示唆する内容だった場合、ドルの先高観は一段と強まる可能性がある。


一方、7月30-31日に開催される日銀金融政策決定会合では、「異次元緩和」が今後も維持されるか注目される。
足元では長期金利の誘導水準について「0%近辺にこだわらない柔軟路線に傾く」との思惑から長期国債利回りは上昇し、円高を招く場面もみられた。
日銀が金融緩和策からの出口政策に言及した場合、円買いが強まる可能性もあろう。
なお、8月にも開始される日米貿易協議(FFR)に向け、米通商代表部(USTR)のライトハウザー代表は日米間には不公正な障壁があると指摘しており、厳しい交渉に警戒が広がればリスク選好的な円売り・ドル買いは抑制される可能性がある。



■来週の注目スケジュール

7月30日(月):日・日銀政策委員会・金融政策決定会合など
7月31日(火):日・黒田日銀総裁が定例会見など
8月1日(水):米・ADP全米雇用報告(7月)など
8月2日(木):英・イングランド銀行(英中央銀行)金融政策発表など
8月3日(金):米・7月雇用統計など

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