ジェーシービー(JCB)と富士通 (T:6702)が共同で、異なるキャッシュレスサービスやポイントを交換できるサービスを開発することが、16日付の日経新聞の報道により明らかとなった。
現在「ペイペイ」、「LINEペイ」、「楽天ペイ」といったスマホ決済サービスや、「Tポイント」、「nanacoポイント」といったポイントサービス、特定の地域でのみ利用できる地域通貨など、様々なキャッシュレスサービスが乱立している。
異なるサービス同士を交換できるような仕組みを作れば、国内初の取り組みになるという。
報道によれば、JCBはまず『地域通貨がJCBのプリペイドカードにチャージできるか、2020年度から実証実験を始める』もよう。
JCBがブロックチェーン決済システム開発を手がけるカウリーと地域通貨を共同開発し、富士通は実証サービスの仕組みをつくると報じられている。
多様な決済事業者に参加を呼びかけ、仕組み作りを進めるとみられており、商用化は早くとも25年度頃を見込んでいるようだ。
JCBは昨年8月、カウリーと地域通貨等のトークンエコノミーに関する戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表している。
同発表では、『トークンエコノミーに関する地域やコミュニティのニーズに応えられるようなステーブルコインの在り方について検討を進めていく』として、将来的には、地域やコミュニティ向けにステーブルコインの企画、設計、運営を行うなども目指すと明かしていた。
なお、JCBと富士通は昨年10月、個人データを安全・安心に活用できるデジタル社会の実現に向け、自己主権型/分散型アイデンティティ(事業者などの第三者から提供されたID情報を本人の意思で安全に開示することができる仕組み)領域において、共同研究を開始すると発表している。
共同研究では、様々な事業者が保有するユーザーID情報を、ユーザー自身のコントロールのもと、事業者間でセキュアに連携可能にするプラットフォームの共同開発について検討するほか、そのプラットフォームを活用した新サービス・ビジネスの検討を行うとしていた。