[ニューヨーク 9日 ロイター] - 11月の米大統領選に向けた民主党候補指名争いで、バイデン前副大統領とサンダース上院議員が支持率で1・2位を占める2強の構図が続いていることが、9日公表のロイター/イプソスの世論調査で明らかになった。
有権者が候補を選ぶ際、共感を得られる人物かどうかよりも、共和党現職のトランプ大統領に勝利する確率が高いかどうかが重要な基準になっていることも調査で明らかになった。
調査は1月8─9日に全米の民主党員479人、無党派144人を含む成人1116人を対象にオンラインで行われた。統計の誤差はプラスマイナス5%ポイント。
バイデン氏は有権者登録している民主党員の支持率では僅差で首位に立ったが、無所属を含めた場合はサンダース氏が優勢だった。党員集会や予備選は各州の独自のルールで行われるが、早い時期の開催が予定されているニューハンプシャー、サウスカロライナ両州では無所属の有権者も投票が認められている。
有権者登録している民主党員の間では、バイデン氏の支持率が23%でトップとなり、サンダース氏(20%)、ウォーレン上院議員(15%)が追った。ブルームバーグ元ニューヨーク市長は8%で4位、インディアナ州サウスベンド前市長のブティジェッジ氏が7%で5位だった。
他の候補者は全員、3%を下回る支持率にとどまった。また、民主党員の有権者の13%はどの候補者に投票するか決めていないとした。
無党派の有権者を含めた調査でも上位5人の顔ぶれは変わらなかったが、サンダース氏がバイデン氏に2%ポイントの差をつけて首位に立った。
環境および経済の問題や医療保険制度で陣頭指揮を取るのにふさわしい人物としては、サンダース氏を選んだ民主党員と無所属の有権者が最も多くの割合を占めた。ただ、大統領選でトランプ氏に勝利する確率が最も高いのはバイデン氏と広く考えられている模様。
特定の候補者を選んだ主な理由として、勝算があるからと答えた民主党員は全体の15%に達した。2015年に同じ質問をした際は7%だったが、この数年で勝率を考慮に入れる傾向が強まった。