[ニューヨーク 12日 ロイター] - 2020年米大統領選挙への出馬を検討するマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(77)が12日、アーカンソー州の民主党予備選への候補者名簿に登録したことが分かった。
ブルームバーグ氏は大統領選で民主党候補指名争いへの参加を正式に表明していないが、8日にはアラバマ州の民主党予備選に立候補するための必要な書類を提出した。米国の各州は予備選への出馬手続きを個別に実施している。
アーカンソー州の民主党によるツイッターへの投稿によると、ブルームバーグ氏はアーカンソー州の州都リトルロックを自ら訪れ、候補者名簿に登録したという。
12日はアーカンソー州の予備選に出馬する資格を得る最終日だった。
民主党の大統領候補指名争いを巡っては、マサチューセッツ州のデュバル・パトリック元知事が新たに出馬する方向で検討しているとメディアに報じられているほか、2016年大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏が再出馬するとの観測もある。
民主党内ではまた、最有力候補のバイデン前副大統領の形勢が悪くなりつつあるとの懸念もある。支持率を伸ばしてきた急進的なリベラル派であるエリザベス・ウォーレン上院議員については、穏健派の有権者層やトランプ大統領を好まない共和党支持層にあまり受け入れられず、トランプ氏の強力な対抗馬になり得ないと懸念する声も広がっている。
クリントン氏は12日、英BBCとのインタビューで、自身の支持者から党の候補者指名獲得を目指すよう「すさまじい圧力」を受けていると語り、立候補の可能性を完全には排除しなかった。ただ、「現時点では、その考えは全くない」とした。
パトリック元知事について、ニューヨーク・タイムズ紙を含む複数のメディアが立候補を検討していると伝えた。同氏の広報担当はコメントの求めに応じていない。
ブルームバーグ氏は3月に、大統領選に出馬することはないと述べていた。
米誌フォーブスによると、同氏は米国で8番目の富豪で、推定資産は534億ドルに上る。同氏が立候補する可能性については、裕福な実業家が再び資金力で選挙に勝とうとしているとの批判の声が出ている。
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