先週金曜日の米国株式市場はまちまちの結果となった。9月1日に発動される第4弾関税賦課に向けて何らかの緊張緩和に向けた動きが出ることへの期待もあったが、取引時間中に特段の動きもなかったことから徐々に値を下げた。ダウ平均は0.16%高、ナスダック総合指数は0.13%安だった。結局、9月1日には予告通り米中両国が関税を発動し合うこととなった。
米10年債利回りは1.499%、2年債利回りは1.510%となっており、利回り格差は縮まってきているが、逆イールドのままとなっている。
午前11時23分時点で上海総合指数は0.73%高、香港ハンセン指数は0.38%安、韓国総合株価指数は0.10%高となっている。土曜日に発表された中国製造業PMIは49.5と前月より悪化したが、本日発表のCaixin(財新)製造業PMIは50.4と3カ月ぶりに50を上回った。{{961728|ドル/オフショア人民元}は0.06%高、ドル/ウォンは0.10%高。本日発表された韓国の日経製造業PMIは49.0と前回よりは上昇したものの、4カ月連続で50を下回った。米中貿易摩擦や日韓関係悪化により韓国経済の先行きは不透明であり、金曜日に政策金利を据え置いた韓国銀行も次回は利下げをすると予想されている。テクニカル的には三角持ち合いが続いており、数日以内に上下どちらかに大きく動く可能性がある。
日経平均株価は2万643円と下落している。先週末は米中経済戦争の緩和期待から上昇し、8月上旬以来のレンジ上限に迫ったが、結局突破できていない。金曜夜の日経225先物も同様に上限に迫ったが突破に至らなかった。とはいえ、下値は切りあがってきていることから明日以降に再度高値を目指す可能性はある。だが、レンジ相場の終了には米中関係改善や米中経済指標の改善、政府や中央銀行の経済対策や利下げなど大きな買い材料がほしいところだ。本日はレイバーデーで米国市場は休場で、明日から本格的に市場参加者が戻ってくる。大きく動くとすれば明日以降だろう。このような状況から本日後場の日経平均は方向感は出ず、小動きとなるだろう。