水曜日の米株式市場はダウ平均とS&P500が史上最高値を更新して終了している。ダウ平均は0.33%高の27,783.59、S&P500は0.07%高の3,094.04、ナスダック総合指数は0.05%安の8,482.10だった。
パウエルFRB議長は上下両院合同経済委員会で現状の景気がFRBの見通しと概ね一致するなら現行の金融政策は引き続き適切となると述べ、当面の利上げや利下げはないことを示唆した。
ウォールストリートジャーナルは中国が米国から購入する農産物の総額を決めることを望んでおらず、交渉は暗礁に乗り上げていると報じた。また、中国はいつでも農産物購入を停止できるとも述べていると報道している。第1段階の米中合意の署名に関し、いまだ明確な発表はなく、不透明感が株価の上値を重くしている。
香港ではデモ隊と警察の対立が激化しており、14日は学校を一斉に休校とした。香港政府は暴力行為を停止するように呼びかけているが、混乱は落ち着きを見せない。中国政府の直接介入もありえる事態となっており、香港情勢は懸念材料の一つとなっている。
ヤフーとLINEの経営統合のニュースでZHDは18.10%、LINE (T:3938)はストップ高となっている。
午前10時47分時点で米10年債利回りは1.890%、ドル円は108.84円。
上海総合指数は0.24%高、香港ハンセン指数は0.03%安、韓国総合株価指数は0.48%高とアジア株式市場は上昇スタートとなっている。ドルオフショア人民元は0.13%安、ドルウォンは0.15%安。
午前11時発表の中国の鉱工業生産は市場予想を下回る4.7%、小売売上高も市場予想を下回る7.2%だった。
中国経済指標の悪化を受け、午前11時5分時点で日経平均は3万3260円と下落している。米中貿易交渉の不透明感もあり、後場も上値は重いだろう。強い上昇トレンドの中、下値は堅いはずだが、予想以上に悪い中国の状況が懸念を高めさせ、日足での値幅調整に移る可能性もある。本日の米国株式市場の動向が鍵を握るだろう。後場は2万3150円~2万3350円での推移を予想する。