木曜日の米株式市場はまちまちだった。ダウ平均株価は0.01%安の27,781.96、S&P500は0.08%高の3,096.63、ナスダック総合指数は0.04%安の8,479.02 だった。
中国商務省は、米中両国で協議中であり、合意には関税撤廃が重要だと述べた。前日には農産物購入で交渉が難航していると報じられており、米中協議の不透明性が高まっていた。重要な問題は中国が米国の農産物にいくら費やすか、そして今年初めに課せられ、来月に引き上げられる可能性のある関税がいつ、どのように撤廃されるかだ。
四半期決算で弱気な見通しを示したシスコ・システムズ (NASDAQ:CSCO)は大きく売られ、7.3%安。市場予想を上回る決算を発表したウォルマート (NYSE:WMT)は一時史上最高値を更新をしたが、利益確定売りに押されて0.3%安で終了している。
11のS&P 500のセクターのうち7セクターは上昇し、特に利回りの低下を反映して、不動産と素材セクターが上昇した。 10年債利回りは水曜日の1.869%から1.819%に低下した。ドル円は108.40円と円高が進んでいる。日経225先物は2万3120円、ドルオフショア人民元は7.0190、ドルウォンは1168.58。
原油価格は下落し、 WTI原油先物は35セント下落して1バレル56.77ドル、ブレント原油先物は、9セント安の62.28ドルとなった。エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫量が市場予想を上回ったことがきっかけとなり価格が下落している。
エヌビディア (NASDAQ:NVDA)は四半期決算を発表し、売上、1株利益(EPS)がともに市場予想を上回った。売上高は30.1億ドル(市場予想は29.2億ドル)、EPSは1.78ドル(市場予想は1.58ドル)となっている。
本日の日経平均株価は様子見姿勢が強い展開が想定される。米中合意の不透明感が高まっているとはいえ、何らかの合意には至るという根強い期待があり、これが下値の堅さにつながっている。しかし、上値追いをするような材料もなく、もみ合いが続きそうだ。ドル円が円高で推移していることも株価を重くするだろうが、日経225先物の値動きを見ても2万3000円は強いレジスタンスラインとなりそうだ。日経225先物は5日と9日移動平均線を下回って推移しており、日柄か値幅調整かは別として調整色が強まっている点は留意が必要だ。本日は2万3000円から2万3250円での推移を予想する。