[18日 ロイター] - 中国株式市場は前場の上昇から一転、他のアジア市場の下落に追随し、下落して引けた。中国以外での急激な新型コロナウイルス感染拡大への懸念が根強く、市場心理を冷やした。
万和証券のアナリストは、中国以外での新型ウイルス感染者の急激な増加や原油価格の下落を受け、海外市場でボラティリティが上昇していることが、中国の資本市場にも悪影響を及ぼしていると指摘した。
先行き不透明感から、投資家は当面慎重にならざるを得ない、という見方もあった。
香港市場も下落。他のアジア市場の下げに追随し、ハンセン指数は過去3年余りでの最安値で引けた。
エネルギー株指数 (HSCIE)が6.5%安、IT関連株 (HSCIIT)が5.18%安、金融株 (HSNF)が3.13%安、不動産株が5.38%安などほぼ全面安だった。
ソウル株式市場は5%近く下落し、2010年5月以来の安値で引けた。新型コロナウイルスの感染急拡大に加え、感染拡大が世界経済に及ぼす影響が世界的な景気刺激策に影を落とすと懸念された。
総合株価指数(KOSPI)は11年11月以来の大幅な下落となった。
サムスン証券のアナリストは「主要各国が刺激策として無謀な起債を行っていることを受け、市場では巨額の財政赤字に対する懸念が高まっており、リスク回避ムードが強まった」と話した。
外国人投資家は約4億6911万ドル相当の売り越し。
シドニー株式市場は6%超下落して引けた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に対する刺激策は、約30年ぶりの景気後退入りを防ぐには不十分との懸念がでた。
豪政府は今月、114億ドルの財政出動を表明したものの、ウエストパックやANZのアナリストらはリポートで、この措置は景気後退を回避するのに不十分な可能性があると分析した。
市場では、19日に開かれるRBAの政策会合に注目が集まっている。会合では政策金利を引き下げると予想されている。
エネルギー株指数 (AXEJ)は10.6%安となり、04年6月以来の安値で引けた。
金融株指数 (AXFJ)は7.6%下落。
一方、産金株指数 (AXGD)は5%高。安全資産とされる金の価格上昇が支援した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200318T110012+0000