執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- マイクロソフトが業績を下方修正したことを受けて下落して始まったが、投資家の押し目買いが入ったことやFRBが今年後半の利上げの一時停止を検討していないとの見方による影響は限定的であったことから、グロース株セクターが主導して午前の下落から反転し、最終的に木曜日のダウは上昇して引けた。
ダウ工業株30種平均は1.3%、433ドル、Nasdaqは2.7%、S&P 500は1.8%、それぞれ上昇した。
Microsoft(NASDAQ:MSFT)は、ドル高が海外売上に対して重しになると予想し、第4四半期の売上高と利益の見通しを下方修正したものの、その後下落から上昇に転じた。同社の株価は1%近く上昇して引けた。
同社は現在、1株当たり利益を事前予想の2.28~2.35ドルから2.24~2.32ドルの範囲に収めると下方修正し、四半期の売上高は事前予想の519億4000万ドルから527億4000万ドルの範囲になると見通しを引き下げた。
他のハイテク株は、Meta Platforms (NASDAQ:FB)が牽引する形で、取引開始の下落から反転し上昇した。水曜日に同社がSheryl Sandberg氏を今年後半に最高執行責任者から退任させるという発表を受けて株価は下落していたが、投資家からの押し目買いが入った。
NVIDIA (NASDAQ:NVDA) とAdvanced Micro Devices (NASDAQ:AMD)が6月9日に開催する投資家説明会を前に上昇し、半導体銘柄を下支えした。
また、FRBのLael Brainard副議長が9月に利上げを一時停止する可能性があるとの見方を牽制したことや、米国債利回りが一段落したこともハイテク業界を下支えしている。
同氏は、「今のところ、9月に利上げを一時停止するケースをみるのは非常に難しい」とも述べた。「インフレ率を2%の目標まで引き下げるには、まだやるべきことがたくさんある。」
この発言は、5月の民間雇用の増加が予想より少なかったという発表を受けてのものである。
Automatic Data Processing社とMoody’sのアナリストが木曜日に発表したレポートによると、5月の民間雇用者数は12万8000人増で、4月の20万2000人から減少した。これはエコノミスト予想の30万人を大きく下回るものだった。
民間雇用の発表は、金曜日に発表予定である5月の非農業部門雇用者数の参考値として機能することもあったが、信頼できる指標とはいえない。
Pantheon Macroeconomics社は、「一見すると、このレポートは明日の雇用統計の軟調な予想を補強しているようにみえるが、ADPは公式雇用者数の信頼できる指標ではない」と述べている。
エコノミストは、5月の米国経済は約32万5,000人の雇用を増加させると予測している。
OPECとその同盟国が7月と8月に増産に合意したが、原油価格は1%以上上昇したものの、エネルギー株はこの日を下落で引けた唯一のセクターであった。
エネルギー・セクターではValero Energy (NYSE:VLO) とDiamondback Energy (NASDAQ:FANG)は上昇して引けた。
他のニュースでは、GameStop (NYSE:GME)は予想よりも大きい損失を発表したが、10%以上の上昇となった。「この損失拡大は経営陣がブロックチェーン・ゲーム、eコマースとテクノロジー、オペレーション部門で積極的に専門家を採用し続けたためであり、これによって販売・一般管理費の増加につながった起因した」とWedbush証券は述べている。