(中国市場の詳細を追加しました) [上海/香港 29日 ロイター] - 上海総合指数 .SSEC 前営業日比 売買代金概算 大引け 4053.0304 139.8430安 9023.5億元(上海A株) 高値 4297.4747 安値 3875.0499 前場終値 4035.4766 157.3968安 4968.9億元(上海A株) 寄り付き 4289.7713 96.8979高 前営業日終値 4192.8734 334.9055安 7859.3億元(上海A株)
ハンセン指数 .HSI 大引け 25966.98 696.89安 1861.3億香港ドル 高値 26631.51 安値 25617.78 前場終値 25949.30 714.57安 856.9億香港ドル 寄り付き 26560.13 103.74安 前営業日終値 26663.87 481.88安 1512.8億香港ドル
中国株式市場は急落して取引を終えた。中国人民銀行(中央銀行)による週末の追加 緩和措置に対する反応は薄かった。 上海総合指数 .SSEC は139.8430ポイント(3.34%)安の4053.0 304。 大型株中心で深セン上場銘柄を含む滬深300指数 .CSI300 は144.646ポイ ント(3.34%)安の4191.549で引けた。2014年第3・四半期の上昇局面 開始以降、初めて100日移動平均を下回って引けた。 滬深300指数の下落率は一時、7%を超えた。だが1時間も経たずにプラス圏に浮 上、政府系資産運用機関が引け際に相場押し上げに動いたとのうわさにつながった。 ネットで信用取引向け融資を手掛ける巧牛網は、顧客に対し午後2時30分までに市 場から引き揚げるよう促し、実行しなければ強制的に行うと通知した。顧客10万人を抱 え、4月時点で27億元を融資していた同社は、午後にはこの通知を誤りだったとして撤 回したという。 市場アナリストは、市場でのレバレッジが高いことが不安定化につながっているとみ ている。キャピタル・エコノミクスのマーク・ウィリアムズ氏は「過去1年でのレバレッ ジ拡大が、現在と2008年のバブル崩壊時の違いだ」と指摘。信用取引の規模は350 0億ドルに上っており、これは国内総生産の3.5%に相当すると述べた。株式市場での 投機的資金は、規制のおよぶ証券会社の口座だけに収まっていないという。
香港株式市場も続落して取引を終了した。ギリシャの協議進展が思わしくないことと 中国本土株の急落を嫌気し、3カ月ぶりの安値水準まで下落。ほぼ全面安だった。 ハンセン指数 .HSI の終値は696.89ポイント(2.61%)安の2万5966 .98。 ハンセン中国企業株指数(H株指数) .HSCE は393.53ポイント(3.01% )安の1万2694.66。 世界的な株安の流れを引き継いだ。ギリシャのデフォルト懸念から、投資家は安全な 通貨や資産に逃避している。 週末の追加緩和措置にもかかわらず中国株が下げ止まらないことも、投資家心理を悪 化させている。 デルタ・アジア証券のストラテジスト、サム・チユン氏は「ギリシャはデフォルトに 陥る可能性が高く、香港市場を含め世界の株式市場が影響を受けるだろう」と指摘。 また、週末の中国人民銀行の緩和措置については「中国経済が実際さえない状況にあ り、それは企業にとってマイナスで、株式にも悪材料であることを意味している」との見 方を示した。