[30日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングは30日、トルコのソブリン格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ」に修正した。双子の赤字が抑制されていることが背景。格付けは「B」に据え置いた。
今回の措置は格付けに関する通常の日程になく、予想外となった。S&Pはこれについて、トルコ中央銀行による先週の利上げを含む最近の政策調整と「月次の経常収支が9月に黒字となったことや、11月1─17日に使用可能な準備金が回復したこと」が要因と説明した。
格付け「B」は投資適格級を5ノッチ下回る。「ポジティブ」への見通し修正は格上げの可能性を示すが、時期は設定されていない。
S&Pは、国際収支の改善により外貨準備の積み増しが速まれば、1ノッチ格上げする可能性があると述べた。
一方、「通貨切り下げやインフレ抑制に向けた政策の転換に関連して起こり得る」トルコの金融安定性に対する圧力の強まりが見られた場合、見通しは安定的に戻る可能性があるとした。
トルコの次回格付け見直しは来年に予定されている。