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焦点:企業決算、日本株高再開の起爆剤か 割高感に厳しい視線も

発行済 2024-04-24 17:01
更新済 2024-04-24 17:09
© Reuters.  国内企業の決算発表シーズンが本格化する。今期の業績見通しに加え、東証が要請する株価や資本コストを意識した経営への取り組みが注目ポイントになる。写真は2月、都内の株価ボー
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Noriyuki Hirata

[東京 24日 ロイター] - 国内企業の決算発表シーズンが本格化する。今期の業績見通しに加え、東証が要請する株価や資本コストを意識した経営への取り組みが注目ポイントになる。3月に高値を付けて以降、踊り場にある日本株にとって、株高再開への起爆剤として期待がかかる。一方、依然として割高感は拭えないだけに失望を招くリスクも同時に警戒されている。

「市場は今期業績で8%程度の大幅な増益を織り込んでいる。市場の期待値が高いだけに、業績見極めの目線は厳しくなりそうだ」と、ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは話す。

LSEGの市場予想データに基づいて、3人以上のアナリストがカバーする3月決算企業480社の純利益の今期平均増益率を試算すると8.9%になった。前期の市場予想に基づく増益率15.3%からは伸びが鈍化するが、引き続き高水準を維持する見通しだ。

ただ、国内企業の決算発表は「あまりいい材料にならないかもしれない」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方もある。期初時点では保守的な見通しを示す企業が多いと見込まれ「アナリスト予想より発射台は低くなりそうだ」(藤原氏)という。

3月の日銀短観で示された大企業・全産業の今期の経常利益計画は3.7%減。これを額面通りに受け取らず、上振れ含みとする見方が市場では一般的だ。昨年は3月短観で3.1%減との計画が示されながらも、4―6月は株高となった。

もっとも「昨年と今年とでは、株価の位置が異なる」と三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長は指摘する。昨年は株価収益率(PER)が14倍程度で割高感がなく、伸びしろがあった。足元のPERは一時期の17倍からは低下したものの16倍台半ばで、コロナ禍の異常値を除く過去5年のレンジの上限付近にあり「上方向を織り込む余地は少ない」(北沢氏)との見方もある。

<けん引役に目立つ「反動増」>

セクター別の増益率上位では、前期の減益からの反動増となるケースが目立つ。

年初からの株高をけん引した半導体関連を含む電気機器は、セクター別の増益率17%で8位。前期は減益が予想され、今期の反動増が見込まれる業界の一角だ。岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは今期について「下期にかけてメモリー投資が復調してきたり、米国での大型プロジェクト向け装置の出荷が本格化する」とみている。

足元では弱含んでいるが、日米の半導体主力株の決算で堅調な業績や成長性が確認されれば「株価はある程度、反発するのではないか」(斎藤氏)と見通す。

増益率52%でトップの医薬品は、アステラス製薬と武田薬品工業の伸びが目立つ。「いずれも前期に減損を計上した反動が大きい」とSMBC日興証券の和田浩志アナリストは指摘する。

増益率の上位ではこのほか、繊維製品の31%増、化学の30%増、非鉄金属の26%増など素材系が多い。野村証券の岡嵜茂樹リサーチアナリストは化学業界について「前期は半導体業界などの需要家が最終需要より生産を落としていた影響があったが、今期は在庫調整が一巡したことで実需並みに出荷が戻ると想定される」と話している。

自動車メーカーなどの輸送用機器は、前期の7割増から6%増に伸びがスローダウンしそうだ。コロナ禍後の半導体不足からの挽回生産が進んできた過程では、「需給が逼迫し、台あたりの販売マージンが極大化していた」(東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠司シニアアナリスト)。

挽回生産が一巡する中で、販売奨励金をつける会社も出始めており、杉浦氏は「本業での収益性は低下しそうだ」と見通す。一方、円安基調が続く中では為替のプラス影響は大きいとして「悲観的に見る必要はないだろう」とみている。

<東証改革への対応、内容で選別も>

業績の伸びが市場の予想通りになるとしても、それだけでは日経平均が3月22日につけた最高値4万1087円には届きそうにない。足元のPERを前提に1株利益(EPS)が市場予想の8.9%増加したとしても、日経平均は4万1000円弱にとどまる。

株価はPERとEPSの積で決まる。再び高値を取るには、米利下げや生成AI(人工知能)ブーム、海外勢の日本株買い、国内の賃金インフレなどの思惑が再燃してPERが一段高となる必要がありそうだ。

この文脈から、業績見通しと並んで注目されるのが、株価や資本コストを意識した経営への東証からの要請に対する取り組み具合だ。直接的な株主還元だけでなく、資本効率改善の具体的な施策が示されれば、PERの向上につながり得る。

自己資本利益率(ROE)改善や還元の方針が米国のアクティビスト(物言う株主)ファンドから高く評価された三井不動産の株価は大幅高となった。

開示済みや検討中の企業は3月末時点で、プライムで65%、スタンダードで26%となっている。「開示していない企業はまだ半分程度ある。東証の要請から1年を経たこともあって、今回開示してくる企業は多いのではないか」とニッセイ基礎研の井出氏は話す。三木証券の北沢氏は今回決算では「検討中」としている企業に期待がもてそうだとみている。「とりわけ株価純資産倍率(PBR)が1倍を割れている企業への注目度は高い」(北沢氏)という。

© Reuters.  国内企業の決算発表シーズンが本格化する。今期の業績見通しに加え、東証が要請する株価や資本コストを意識した経営への取り組みが注目ポイントになる。写真は2月、都内の株価ボード前で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

もっとも、資本効率改善や株主還元の拡充などに取り組めば必ず株高になるとは限らない。京成電鉄は3月に保有するオリエンタルランド株の売却を発表したが、発行済株式の1%にとどまり「物足りない」(国内証券のアナリスト)と受け止められて株価は急落した。

裏を返せば、それだけ東証要請への対応には市場の期待が高いといえる。「具体的な中身や実現可能性、持続性などで銘柄選別が進むのではないか」(しんきんAMの藤原氏)との指摘も聞かれる。

(平田紀之 編集:橋本浩)

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