[11日 ロイター] -
(カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 5871.83(‐40.61) 前営業日終値 5912.44(‐41.64)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 9825.07(‐24.27) 前営業日終値 9849.34(‐130.51)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4312.74(‐21.02) 前営業日終値 4333.76(‐69.82)
<ロンドン株式市場> 4営業日続落。製薬大手シャイアー SHP.L が売り込まれた ほか、鉱業やエネルギー関連も下落し、全体水準を押し下げた。 シャイアーは8.2%安。米バイオ医薬品バクスアルタ BXLT.N を320億ドルで買 収することで合意し、稀少疾患治療薬の分野で世界トップクラスに躍り出ることとなった 。発表直後は株価が上がったものの、買収額が高すぎるとの見方から売り注文が優勢とな った。UBSのアナリストらは、シャイアについて「買い」とする投資判断を維持したが 、合併による相乗効果は報道されている水準には届かないとした。 FT100種は先週、週間で約5.3%安となり、昨年8月以来の大きな落ち込みと なった。中国による人民元切り下げが世界的に市場を混乱させた。 中国当局は11日、人民元の対ドル基準値を2営業日連続で元高方向に設定し、元安 進行に不安を感じている投資家を安心させようとした。しかし、週末も中国の軟調な指標 が発表されたことで、銅価格は09年以来の安値をつけ、鉱業株の重しとなった。鉱業株 指数 .FTNMX1770 は11日、一時04年以来の安値に落ち込んだ。 取引時間の終盤にかけて石油株も売られた。米国産原油の価格が03年12月以来の 安値に下落したことが嫌気された。 スポーツ用品小売りのスポーツ・ダイレクト SPD.L は7.0%安。前週に利益見通 しを下方修正したことで複数の証券会社が投資判断を引き下げた。ことしに入ってからの 6営業日で約30%値下がりしている。 一方、防衛大手BAEシステムズ BAES.L は1.3%高。JPモルガンが投資判断を 「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に引き上げたことが好感された。
<欧州株式市場> 続落。アイルランドの製薬大手シャイアー SHP.L のほか、石油 や金属の価格が下落したことで1次産品関連が売られた。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は5.49ポイント(0.41%) 安の1335.11で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は5 .98ポイント(0.20%)安の3027.49だった。 シャイアーは8.2%安。希少血液疾患やがん、免疫システム異常の分野に強い米バ イオ医薬品バクスアルタ BXLT.N を現金と株式により320億ドルで買収することで合意 したが、額が高すぎると受け止められた。昨年7月に株式交換による買収を提案していた が、今回は現金を積み増して合意にこぎ着けた。 中国の需要鈍化が懸念されて銅価格が約6年半ぶりの安値に落ち込んだほか、北海ブ レント原油 LCOc1 も12年ぶりの安値に近づいたことで、1次産品株が売られた。 イタリアの銀行第3位、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モンテ・パスキ)は一時、過去最安値をつけた。一部の投資家は資本基盤のぜい弱さを指摘してい る。 STOXX欧州600自動車・部品株指数 .SXAP は0.18%上昇した。ドイツの 自動車大手フォルクスワーゲン(VW) VOWG_p.DE が1.7%上昇し全体をけん引した 。排ガス不正問題で、技術的な解決策を米環境当局に提示するとの報道が好感された。