[19日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 5876.80(+96.88) 前営業日終値 5779.92(‐24.18)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 9664.21(+142.36) 前営業日終値 9521.85(‐23.42)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4272.26(+82.69) 前営業日終値 4189.57(‐20.59)
<ロンドン株式市場> 前日につけた約3年ぶりの安値水準から持ち直した。FT1 00種総合株価指数 .FTSE は96.88ポイント(1.68%)高の5876.80で 取引を終えた。中国の昨年第4・四半期の国内総生産(GDP)が市場予想に一致したこ とや、同国の追加景気刺激策への期待が相場を押し上げた。 中国の昨年第4・四半期GDPは前年同期比6.8%増と、金融危機以来の水準に鈍 化したものの、市場予想の範囲内だった。ただ2015年通年としては25年ぶりの低い 伸びとなり、市場では中国政府がさらなる景気刺激策の実施に踏み切るとの期待が高まっ た。 この日発表された昨年12月の中国鉱工業生産は市場予想をやや下回った。 CMCマーケッツのアナリスト、ジャスパー・ロウラー氏は「中国経済の大幅な減速 を示すものではない。市場予想をやや下回ったことは、当局者が景気刺激策をもう少し増 やす機会となるだろう。インフレ率が低いうちはなおさらだ」と述べる。 銅価格は一時、1週間以上ぶりの高値をつけ、その後、上昇幅を圧縮した。こうした 動きを背景に鉱業株指数 .FTNMX1770 は7%近く上昇した後、2.12%高で取引を終え た。 中国の燃料消費統計が好調だったことで、原油価格も反発した。週初めには、欧米な どがイランに対する経済制裁を解除した結果、供給過剰がさらに悪化するとの懸念から、 2003年以来の安値まで値下がりしていた。原油・天然ガス株指数 .FTNMX0530 は1. 43%上昇した。 英保険大手プルーデンシャル PRU.L は3.4%上昇。新たな健全性規制に基づく自 己資本比率を公表し、市場予想をやや上回ったことが好感された。 中型株ではオンライン食品販売のオカド OCDO.L が6.8%上昇した。米ネット小売 り大手アマゾン・ドット・コム AMZN.O がオカド買収に向けて準備を進めているとの報道 が買い材料で、約15%上昇する場面もあった。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。昨年第4・四半期の中国の国内総生産( GDP)が弱い内容だったことから、市場では中国政府が追加の景気刺激策を打ち出すと の期待が高まった。主要な産業用金属や原油の価格が上昇し鉱業やエネルギー株が買われ た。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は17.66ポイント(1.37% )高の1310.95で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は 45.10ポイント(1.54%)高の2980.49だった。 中国の第4・四半期のGDPは前年同期比で6.8%増と、第3・四半期の6.9% 増から減速し、2009年第1・四半期以来の低い伸び。通年では6.9%増と、25年 ぶりの低水準だった。 BNPパリバ・フォルティス・グローバル・マーケッツの調査部門責任者、フィリッ プ・ジゼル氏は「GDPの数値が明確に低下すると、中国が追加の景気刺激策を導入する 可能性が出てくる。それで投資家のリスク志向が強まっている」と指摘する。 原油や銅、ニッケル、アルミニウムといった1次産品が値上がりし、STOXX欧州 600鉱業株指数 .SXPP は1.47%、STOXX欧州600石油・ガス株指数 .SXEP は1.14%それぞれ上昇した。 英石油大手のBP BP.L と英豪系資源大手リオ・ティント RIO.L 、英資源大手アン グロ・アメリカン AAL.L 、スイスの同業グレンコア GLEN.L は0.6%から5.1%値 上がりした。 フランス金融大手クレディ・アグリコル CAGR.PA は2.5%上昇した。36行を超 える地銀の株式売却を検討しているとする報道内容を認めたことが材料視された。売却に より資本が増強され、配当の資金繰りに役立つとした。 一方、デンマークの産業用酵素メーカー、ノボザイムズ NZYMb.CO は8.5%下落し た。長期的な売上げ見通しを引き下げたことが嫌気された。 イタリアの銀行株指数 .FTIT8300 は1.17%低下。欧州中央銀行(ECB)がイ タリアの一部銀行に不良債権に関する追加情報の提出を求めたことが不安視された。