[22日 ロイター] -
(カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 6037.73(+87.50) 前営業日終値 5950.23(‐21.72)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 9573.59(+185.54) 前営業日終値 9388.05(‐75.59)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4298.70(+75.66) 前営業日終値 4223.04(‐16.72)
<ロンドン株式市場> 反発し、FT100種総合株価指数 .FTSE は87.50ポ イント(1.47%)高の6037.73で取引を終えた。英国の欧州連合(EU)離脱 の可能性が不安視される一方で、銅価格の上昇で鉱業株が値上がりし、全体水準を押し上 げた。 鉱業株指数 .FTNMX1770 は8.07%上昇し、昨年11月以来の高値をつけた。銅価 格が約2週間ぶりの高値をつけたことが好感された。個別銘柄では資源大手の英豪系リオ ・ティント RIO.L とBHPビリトン BLT.L 、英アングロ・アメリカン AAL.L 、スイス のグレンコア GLEN.L が8.4%から11.8%の上昇となった。 投資銀行のジェフリーズは、アングロ・アメリカンの投資判断を「アンダーパフォー ム」に据え置く一方、目標株価を引き上げた。アングロ・アメリカンは今年に入って60 %を超える値上がりとなっている。 鉱業株の空売りは数年来の高い水準に膨らんでいる。今後株価が乱高下する可能性を 示唆するが、同時に売りポジションを解消する動きから値上がりすることもある。CMC マーケッツのアナリスト、ジャスパー・ロウラー氏は「今日の動きは空売りの買い戻しに よる株価の反発だ。鉱業株が一番好調だったのは偶然ではない」と述べる。 キャメロン英首相が20日、EU改革について域内首脳との間で合意したことを受け 、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票は6月23日に実施されることにな った。 国民投票をめぐる不透明感から、EU離脱(ブレグジット)の打撃を最も受けやすい 部門の一つとされる不動産株が売られ、バークレー・グループ BKGH.L やテイラー・ウィ ンペイ TW.L 、パーシモン PSN.L 、バラット・デベロップメント BDEV.L は全て4%以 上の値下がりとなった。 英金融グループHSBCホールディングス HSBA.L は約0.9%下落した。2015 年通期決算が市場予想を下回ったことが嫌気された。アジアの政府当局者とつながりがあ る人々を採用したことについて、米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていることを 明らかにしたことも売り材料視された。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。鉱業株の値上がりが、英国の欧州連合( EU)離脱の可能性への懸念や英金融大手HSBCホールディングス HSBA.L の値下がり によるマイナスを相殺した。 FTSEユーロファースト300種 .FTEU3 は21.23ポイント(1.65%)高 の1306.30で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は62 .86ポイント(2.19%)高の2933.91だった。 ドイツのクセトラDAX指数 .GDAXI は1.98%、フランスのCAC40指数<.FC HI>は1.79%それぞれ上昇した。 マイナス金利による銀行への打撃が大きくなりすぎないよう欧州中央銀行(ECB) は配慮するとしたコンスタンシオECB副総裁の発言が材料視され、金融部門の健全性が 最も不安視されていたイタリアとポルトガルでは株と国債が買われた。STOXXユーロ 圏銀行株指数 .SX7E は3.84%上昇した。 22日は銅価格が約2週間ぶりの高値をつけ、鉱業株が買われた。資源大手でスイス のグレンコア GLEN.L と英アングロ・アメリカン AAL.L はともに10%を超える値上が りとなった。世界最大の金属消費国である中国の鉄鋼関連指標が底堅かったことで、金属 需要が盛り返すとの期待が高まった。 イタリア通信大手テレコム・イタリア TLIT.MI は5.6%高。フランスの通信・娯 楽大手ビベンディ VIV.PA がテレコム・イタリア株の保有比率を22.8%に増やしたこ とが好感された。 一方、HSBCは0.9%安。第4・四半期の税引き前損失が予想外の8億5800 万ドルとなったほか、金融環境が今後「厳しくなる」との見通しを示したことが嫌気され た。 英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる先行き不透明感が英国株の重しとなってい ると指摘するアナリストらもいた。ソシエテ・ジェネラルのアナリストらは、英国がEU を離脱した場合、英国だけでなく他のEU加盟国にも悪影響が及ぶとしている。