*14:38JST 国内株式市場見通し:日経平均は31000円台の攻防、業績相場への移行も焦点
■中東リスクと米長期金利上昇から日経平均は反落
今週の日経平均は週間で1056.63円安(-3.3%)の31259.36円と大幅反落した。
週明け16日は中東リスクの高まりなどから全面安となり、日経平均は節目の32000円ラインを割り込んで大引けとなった。
17日から18日にかけては半導体関連が買い直されて日経平均は上昇、節目となる32000円台を回復した。
しかし19日には米長期金利上昇および米株安を受け一転してリスクオフへ。
日経平均は前日比611.63円安と急反落した。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演を受けた米株安の流れから20日の日経平均は下落スタートとなった。
自律反発狙いの買いから下げ幅を縮小する場面があったものの、戻りは鈍かった。
■外部環境は不安定も企業業績期待が下値支えに
来週の東京株式市場は31000円ラインを意識した展開となりそうだ。
引き続き不透明な外部要因が上値の圧迫材料となろう。
パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスとイスラエルの軍事衝突への懸念が増して、先週末20日のNYダウは前日比286.89ドル安(-0.86%)、ナスダック総合指数は202.37ポイント安(-1.53%)、S&P500指数も53.84ポイント安(-1.26%安)となった。
大証の日経225先物ナイトセッション終値も20日の日中取引終値比220円安となっており、来週の日経平均は下値リスクを抱えるなか、31000円の攻防でスタートすることが想定される。
19日のパウエルFRB議長の講演では、長期債利回りの上昇で利上げの必要性が低下する可能性に言及し、次回のFOMCでは政策金利を据え置く可能性が示唆された。
一方、米経済の強さが続いた場合は追加利上げが正当化されるとの見解を示し、利上げ終了時期は示されず、強弱感が対立する内容だった。
このほか、今週はFRB高官の発言が米長期金利の動向に影響して、NYダウやナスダック総合指数に色濃く影響する展開だった。
20日のVIX指数は21.71と今年3月以来の水準に高まるなど、米国の投資家心理は厳しいものとなり始めている。
ただ、来週はFRB高官が金融政策に関する発言を自粛する「ブラックアウト期間」に入る。
要人発言がなく手掛かりの乏しいなか、米長期金利の動向については米7-9月期国内総生産(GDP)速報値、27日の米9月個人所得・個人消費支出などの動向に左右されることになりそうだ。
このほか、イスラエル地上部隊のガザ地区への地上部隊侵攻による中東情勢の緊迫化と原油先物上昇、米国による対中半導体規制強化、米下院議長の選出遅れによる米財政運営の先行き不透明感などが外部要因の懸念材料としてあげられる。
一方で企業業績期待が下値を支える材料となりそうだ。
日米ともに相場全体においては上値追い材料に欠ける状況だが、物色動向の変化のきっかけとして、日米での企業決算が下支えとなる可能性がある。
米国では24日にマイクロソフトやアルファベット、25日にボーイング、メタ・プラットフォームズ、26日にアマゾン・ドット・コム、インテル、27日にシェブロンが決算発表を予定している。
国内では23日にニデック (TYO:6594)、26日に富士通 (TYO:6702)、キヤノン (TYO:7751)、27日に信越化学 (TYO:4063)、コマツ (TYO:6301)、日立製作所 (TYO:6501)が決算発表を迎える。
例年、決算発表本格化の先陣を切るニデック(日本電産が今年4月に社名変更)へのマーケットの関心は高く、個別の決算発表にとどまらずEV(電気自動車)向け部品の動向などの手掛かりになりやすい。
また、キヤノンの23年12月期第3四半期決算も注目が集まりそうだ。
このほか、岸田首相が所得税減税を含む減税策の具体策のとりまとめを支持し、26日に政府・与党政策懇談会を開催することが予定されている。
これまで減税政策に対してマーケットの反応は限定的であったが、内容次第では好感材料となり、国内消費関連株などの買い材料として捉えられる可能性もあろう。
■KOKUSAI上場とジャパンモビリティショーも手掛かり候補
来週はIPO(新規株式公開)が6社予定されているが、なかでも25日に東証プライムへ上場するKOKUSAI ELECTRIC (TW:6525)(旧日立系半導体製造装置メーカー)は2018年12月上場のソフトバンク (TYO:9434)以来の大型案件で今年最大規模となるため、注目となりそうだ。
その初値や初値形成後の株価動向は半導体関連銘柄や投資家の物色意欲を左右することにもなろう。
このほか、イベントとして東京モーターショーから衣替えしたジャパンモビリティショーが26日から開催されることも注目材料となる可能性がある。
事前の企業リリースなどからは電気自動車技術の展示が多く見られ、全固体電池などの物色テーマにつながる期待もある。
■10月東京都CPI、米7-9月期GDP、など
来週は国内では24日に9月全国百貨店売上高、26日にジャパンモビリティショー開幕(11月5日まで)、27日に10月東京都区部消費者物価指数(CPI)、10月末権利付き最終売買日などが予定されている。
一方、海外では、25日に米9月新築住宅販売件数、26日に欧州中央銀行(ECB)政策金利発表、米7-9月期GDP速報値、27日に米9月個人所得・個人消費支出がそれぞれ予定されている。
今週の日経平均は週間で1056.63円安(-3.3%)の31259.36円と大幅反落した。
週明け16日は中東リスクの高まりなどから全面安となり、日経平均は節目の32000円ラインを割り込んで大引けとなった。
17日から18日にかけては半導体関連が買い直されて日経平均は上昇、節目となる32000円台を回復した。
しかし19日には米長期金利上昇および米株安を受け一転してリスクオフへ。
日経平均は前日比611.63円安と急反落した。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演を受けた米株安の流れから20日の日経平均は下落スタートとなった。
自律反発狙いの買いから下げ幅を縮小する場面があったものの、戻りは鈍かった。
■外部環境は不安定も企業業績期待が下値支えに
来週の東京株式市場は31000円ラインを意識した展開となりそうだ。
引き続き不透明な外部要因が上値の圧迫材料となろう。
パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスとイスラエルの軍事衝突への懸念が増して、先週末20日のNYダウは前日比286.89ドル安(-0.86%)、ナスダック総合指数は202.37ポイント安(-1.53%)、S&P500指数も53.84ポイント安(-1.26%安)となった。
大証の日経225先物ナイトセッション終値も20日の日中取引終値比220円安となっており、来週の日経平均は下値リスクを抱えるなか、31000円の攻防でスタートすることが想定される。
19日のパウエルFRB議長の講演では、長期債利回りの上昇で利上げの必要性が低下する可能性に言及し、次回のFOMCでは政策金利を据え置く可能性が示唆された。
一方、米経済の強さが続いた場合は追加利上げが正当化されるとの見解を示し、利上げ終了時期は示されず、強弱感が対立する内容だった。
このほか、今週はFRB高官の発言が米長期金利の動向に影響して、NYダウやナスダック総合指数に色濃く影響する展開だった。
20日のVIX指数は21.71と今年3月以来の水準に高まるなど、米国の投資家心理は厳しいものとなり始めている。
ただ、来週はFRB高官が金融政策に関する発言を自粛する「ブラックアウト期間」に入る。
要人発言がなく手掛かりの乏しいなか、米長期金利の動向については米7-9月期国内総生産(GDP)速報値、27日の米9月個人所得・個人消費支出などの動向に左右されることになりそうだ。
このほか、イスラエル地上部隊のガザ地区への地上部隊侵攻による中東情勢の緊迫化と原油先物上昇、米国による対中半導体規制強化、米下院議長の選出遅れによる米財政運営の先行き不透明感などが外部要因の懸念材料としてあげられる。
一方で企業業績期待が下値を支える材料となりそうだ。
日米ともに相場全体においては上値追い材料に欠ける状況だが、物色動向の変化のきっかけとして、日米での企業決算が下支えとなる可能性がある。
米国では24日にマイクロソフトやアルファベット、25日にボーイング、メタ・プラットフォームズ、26日にアマゾン・ドット・コム、インテル、27日にシェブロンが決算発表を予定している。
国内では23日にニデック (TYO:6594)、26日に富士通 (TYO:6702)、キヤノン (TYO:7751)、27日に信越化学 (TYO:4063)、コマツ (TYO:6301)、日立製作所 (TYO:6501)が決算発表を迎える。
例年、決算発表本格化の先陣を切るニデック(日本電産が今年4月に社名変更)へのマーケットの関心は高く、個別の決算発表にとどまらずEV(電気自動車)向け部品の動向などの手掛かりになりやすい。
また、キヤノンの23年12月期第3四半期決算も注目が集まりそうだ。
このほか、岸田首相が所得税減税を含む減税策の具体策のとりまとめを支持し、26日に政府・与党政策懇談会を開催することが予定されている。
これまで減税政策に対してマーケットの反応は限定的であったが、内容次第では好感材料となり、国内消費関連株などの買い材料として捉えられる可能性もあろう。
■KOKUSAI上場とジャパンモビリティショーも手掛かり候補
来週はIPO(新規株式公開)が6社予定されているが、なかでも25日に東証プライムへ上場するKOKUSAI ELECTRIC (TW:6525)(旧日立系半導体製造装置メーカー)は2018年12月上場のソフトバンク (TYO:9434)以来の大型案件で今年最大規模となるため、注目となりそうだ。
その初値や初値形成後の株価動向は半導体関連銘柄や投資家の物色意欲を左右することにもなろう。
このほか、イベントとして東京モーターショーから衣替えしたジャパンモビリティショーが26日から開催されることも注目材料となる可能性がある。
事前の企業リリースなどからは電気自動車技術の展示が多く見られ、全固体電池などの物色テーマにつながる期待もある。
■10月東京都CPI、米7-9月期GDP、など
来週は国内では24日に9月全国百貨店売上高、26日にジャパンモビリティショー開幕(11月5日まで)、27日に10月東京都区部消費者物価指数(CPI)、10月末権利付き最終売買日などが予定されている。
一方、海外では、25日に米9月新築住宅販売件数、26日に欧州中央銀行(ECB)政策金利発表、米7-9月期GDP速報値、27日に米9月個人所得・個人消費支出がそれぞれ予定されている。