[シドニー 27日 ロイター] - オーストラリア第2の人口を擁するビクトリア州の当局者は27日、新型コロナウイルス感染の第2波抑制のため実施しているロックダウン(都市封鎖)について、長期化する可能性があると述べた。
新たな感染者数の増加を受けて、同州では今月、州都メルボルンで6週間のロックダウンやマスク着用義務化などの感染拡大抑制策を導入。ロックダウンは3週間目に入った。
同州では27日、1日当たりの新規感染者が532人となり、前週に記録した484人を上回り、過去最多を更新した。前日は459人だった。死者は6人。感染者の累計は8173人で、死者は77人と、豪州全体の半数近くを占めている。
アンドリュース州首相は、メルボルンでの記者会見で「死亡した6人のうち5人が高齢者施設での感染に関連している」と説明。
26日にはこれまでで最多となる10人の死亡が確認され、大半が高齢者施設の入居者だった。
アンドリュース氏は州民に対し「鼻風邪や喉の痛み、頭痛、熱があるなら仕事には行かないで」と訴え、「これが感染者増加の原因だからだ。症状のある人が仕事に行くのをやめ、代わりに検査を受けるようになるまで、ロックダウンは終わらない」と強調した。
同氏はまた、週内に追加対策を発表する可能性があると述べた。
保健当局者はテレビ番組で、感染拡大は抑制されつつあるとしながらも、新型ウイルスが市中に「根付いて」いるため、ロックダウンは当初予定の6週間より長期化する可能性もあるとの認識を示した。
隣接するニューサウスウェールズ州でも、宿泊施設や飲食店などで複数のクラスター(集団感染)が発生している。この日報告された新規感染者は17人で、累計の感染者は3496人になった。
*内容を更新しました。