[ストックホルム 22日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は、政策金利を予想通り0%に据え置いた。景気回復が始まりつつあると指摘する一方で、長期的に金融・財政政策で経済成長を支援する必要があるとの認識を示した。
中銀は今年の経済成長率がマイナス3.6%程度と、従来見込まれていたよりも小幅な縮小にとどまると予想。
声明で「回復は今後何年も続く見通しだが、新型コロナウイルス流行による世界経済への影響は長引くとみられ、今後の展開は短・長期どちらにおいても、頓挫するリスクをはらんでいる」とした。
中銀はコロナ危機に対応し、銀行システムの流動性支援に向け融資や資産買い入れ策の5000億クローナ(564億1000万ドル)への増額を打ち出している。
追加の金融政策の余地がほとんどなく、政府が雇用や景気の支援で主導権を取りつつあるため、中銀が今後、大規模な追加措置を講じると見る向きはほとんどいない。
中銀はコロナ危機発生後、インフレ率が目標の2%を大きく下回る中でも政策金利(レポ金利)を据え置いてきた。
中銀は経済と物価を支えるため、利用可能な手段を活用すると表明。「レポ金利の引き下げが効果的だと判断すれば、引き下げも可能だ。特に、インフレ目標への信頼が脅かされる場合がそうだ」とした。