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タイ中銀、政策金利を据え置き 経済成長予測を上方修正

発行済 2020-09-23 16:38
更新済 2020-09-23 20:09

[バンコク 23日 ロイター] - タイ中央銀行は23日、政策金利の翌日物レポ金利を過去最低の0.50%に据え置いた。据え置きは3会合連続。全会一致で決定した。

中銀は今年の経済成長率予測をマイナス7.8%に上方修正した。従来予想はマイナス8.1%だった。

ロイター調査では、エコノミスト18人全員が政策金利の据え置きを予想していた。

タイ中銀は、今年すでに75ベーシスポイント(bp)の利下げを実施している。

中銀は、民間の消費と投資が改善する公算が大きいとしながらも、今年の経済成長率が記録的なマイナス成長になると予測。国内経済が新型コロナウイルス流行前の水準に戻るには少なくとも2年かかるとの見方を示した。

同国の主要産業である観光は、外国人観光客の入国禁止で引き続き打撃を受けている。

中銀は声明で「年初以降の追加金融緩和に加えて財政、金融、信用に関する措置が悪影響の緩和に寄与し、感染が収束した後の景気回復を支える」とした。

中銀は、必要になれば適切な金融政策手段を活用する用意があると表明。経済再生では財政政策が中心的な役割を担うべきだとの認識を示した。

金融政策委員会のTitanun Mallikamas氏は会見で、政府の政策が中心となり、的を絞って適切なタイミングで行うべきと指摘し「金融政策はもはや主要な役割を果たすことはない」と述べた。

タイ経済は、第2・四半期に過去20年あまりで最大のマイナス成長を記録したが、最近は、制限措置の大半が解除されたことや一連の支援策の導入を受けて、経済指標が改善している。

中銀は低利融資や債務軽減措置を打ち出したほか、政府も大規模なコロナ対策を計画している。

クルンタイ銀行のエコノミストは「中銀が今年の経済見通しを引き上げたのは驚きだ。どのような兆候を見たのか分からない」と語った。

中銀は輸出の見通しを今年は8.2%減、来年は4.5%増と予想した。来年の成長率は外国人観光客の減少を理由に5.0%から3.6%へ予想を引き下げた。

外国人旅行者は今年は670万人と当初予想の800万人に届かない見込み。来年は900万人としている。

また今年の総合インフレ率はマイナス0.9%と目標の1─3%を下回ると予想した。

*エコノミストコメントなどを追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200923T073815+0000

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