[パリ 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中銀総裁は25日、ECBは政策の枠組み見直しの一環として、インフレ目標の策定手法を調べるべきだと述べた。
ECBは現在、中期的にインフレ率を「2%を下回るがこれに近い水準」に誘導することを目指しているが、物価押し上げに向けて大規模な金融刺激策を取っているにもかかわらず、何年にもわたり目標未達となっている。
ビルロワドガロー総裁はインフレ目標について、上限ではないという意味で「シンメトリック(対称的)」だと指摘。ECBはインフレ率が目標をしばらく上回ることを容認する可能性があると述べた。
総裁は公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)向けのオンライン講演で「理事会はたびたび対称へのコミットメントを再確認している」と指摘。「それにもかかわらず、われわれは現在の策定(手法)がこれに疑問を投げ掛けているかどうか調べるべき」と付け加えた。
ECBは目標の正確な策定を議論する必要があるだけでなく、インフレ指標をもう一度見直し、おそらく米連邦準備理事会(FRB)のように「持ち家住宅」を含める必要もある、と述べた。
また、インフレ率が依然としてECB目標を下回る中、ビルロワドガロー総裁はECBが手段を使い果たしているとの「くだらない声」を否定。「必要があれば、ECBは行動する十分な余地がある」と述べた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200925T094754+0000