[モスクワ 9日 ロイター] - ロシアの裁判所は9日、収監中の反体制派指導者ナワリヌイ氏が率いる団体を「過激派」と認定し、非合法化した。これにより、関係者の選挙への立候補が禁止され、米ロ首脳会談を控え両国がさらに緊張化するとみられる。
ロシアのプーチン大統領とバイデン米大統領は16日にジュネーブで会談する予定で、ナワリヌイ氏の問題も議題になるのは確実だ。
ナワリヌイ氏の釈放を求めてきた米国は今回の司法判断を非難。米国務省は「極めて憂慮すべき」と表明した。ロシア大統領府は、これは国内問題で、バイデン氏に無関係と反論している。
ナワリヌイ氏の関連団体に対する訴訟はモスクワの検察当局が起こしたもので、団体は社会・政治的状況の不安定化を狙うことで革命をもくろんでいると批判していた。
12時間半に及んだ非公開の審理後、ナワリヌイ氏側の弁護士は、検察側が出した証拠は十分なものではないと主張、控訴する意向を示した。
ナワリヌイ氏など反体制派はこうした当局の動きについて、9月の議会選挙を控えて与党「統一ロシア」に反対する勢力を排除する動きだとしている。