[ソウル 30日 ロイター] - 韓国政府は30日、カナダから砲弾供与の要請があったと明らかにした。カナダ政府はウクライナにりゅう弾砲や砲弾を供与しており、在庫不足が生じた分を補充するためとみられる。
カナダはウクライナに155ミリのM777けん引式りゅう弾砲を供与。アナンド国防相は先週、155ミリの砲弾を追加で2万発届けると表明した。
韓国国防省の報道官は、カナダから要請があったことを認めたが、「正式な手続きは現在進められていない」と述べるにとどめた。
韓国放送局SBSによると、韓国の備蓄から最大10万発が提供される可能性がある。
カナダ外務省および国防省はコメントの求めに応じていない。
韓国は自国製のK9自走式りゅう弾砲が国際市場における占有率が高く、155ミリ砲弾の主要生産国となっている。
ただ、ウクライナに対しては人道支援のほか、防弾ヘルメットや医療用品といった非殺傷性装備の提供にとどめており、文在寅前政権はウクライナのゼレンスキー大統領による装甲車および兵器支援の要請を断った経緯がある。
5月10日に就任した尹錫悦大統領は米国との連携を一段と緊密にする構えを示唆しており、ウクライナへの殺傷兵器の間接的な供与を少なくとも限定的に認めるとの観測がある。