執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- 月曜日のダウ工業株30種平均は、インフレ懸念による世界的成長減速への懸念が強まる中、ハイテクとエネルギーが株式市場の売りの勢いをリードし、低迷した。
ダウ平均は2%安で653ドル下落し、S&P500は3.2%の下落と2021年3月31日以来初めて4000を下回る終値となった。ナスダックも4.3%値下がりした。
エネルギー株は、ドル高と、上海がコロナ禍に伴う都市閉鎖措置を強化したと報じられたことによる中国の需要減退への新たな懸念に圧迫され、8%以上の下落となった。
Devon Energy (NYSE:DVN)は11%、Marathon Oil (NYSE:MRO)は14%、APA (NASDAQ:APA)は約15%の下落となった。
最近の中国でのロックダウンは、世界第2位の経済大国の成長を鈍化させると予想され、中央銀行がインフレ抑制のために金融引き締めに向かう中、世界経済が大きく減速する懸念が強まっている。
「(中国における)ゼロ・コロナ政策は家計支出を圧迫し、経済の生産面を無傷ではいられない」とMorgan Stanleyは述べている。「経済収縮が拡大するというリスクは明らかである」と付け加えた。
一方ハイテク株は、米国債利回りが一息ついても、投資家が押し目買いを警戒しているようであり、足元で苦戦しているようである。
Meta (NASDAQ:FB)、Googleの親会社のAlphabet (NASDAQ:GOOGL)、Microsoft (NASDAQ:MSFT)、Apple (NASDAQ:AAPL)は2%以上下落し、Amazon (NASDAQ:AMZN) も5%以上の下落となった。
今回の売りでMicrosoftの時価総額は2021年6月以来、初めて2兆ドルを割り込んだ。
Palantir Technologies (NYSE:PLTR)が四半期決算と見通しを発表したが、アナリストの予想を下回ったため、決算では投資家心理の改善にあまり寄与することができなかった。
しかし、BioNTech SE (NASDAQ:BNTX)は、予想を上回る第1四半期決算を発表し、株価が3%以上上昇し、全体市場の下落傾向に逆行した。
Uber Technologies(NYSE:UBER)が11%以上下落した。CNBCは日曜日に同社CEOのDara Khosrowshahi氏がスタッフに宛てたメールを引用して、同社が採用を縮小し、市場マーケティングとインセンティブ支出の削減を計画していると報じている。
Coinbase(NASDAQ:COIN)、Marathon Digital(NASDAQ:MARA)、Riot Blockchain(NASDAQ:RIO)などの暗号資産関連株はビットコインの下落を受けて2桁下落し昨年6月以来の安値水準になった。
市場のネガティブなセンチメントを示すように、市場の守備的コーナーである生活必需品株は、僅かに上昇して引けた。
「生活必需品株のディフェンシブな特性は、市場の変動時や景気減速時にこのセクターの潜在的な魅力が大きくなる」とWells Fargoは述べている。
S&P500にとり重要な水準である4,000ドルを下回る動きは、さらなる下落への道を開く可能性があるが、より広い市場における最近の下落は、短期的な反発を引き起こす可能性のある売られ過ぎのレベルをさらに押し下げているようである。
「今日の動きは(明らかに)弱気であり、この先3600-4000ドルの目標レンジを設定する。しかし、株価は現在非常に売られすぎており、今後大きな上昇(安値から+6~10%上昇)を容易に生み出すことができることに注目したい」と、Janney Montgomery Scottは述べている。