アマゾン(Amazon) (NASDAQ:AMZN) とアルファベット(Alphabet) (NASDAQ:GOOGLは予想を下回る残念な結果であったが、今週発表される決算が相場回復のきっかけとなることを望まれている。
不確実性や様々な脅威の中、 ダウ平均とS&P 500 の2つは、今年の上昇分をすべて失ってしまった。しかし、ナスダック総合指数はまだ年初から3.3%の上昇を保っている。
今週もまたビッグネーム企業の決算発表がたくさんある。これらは将来の株式市場の方向性を決める材料となるだろう。
1. アップル(Apple)
時価総額が世界一のアップル(Apple)は、2018年第4四半期の決算発表を11月1日の市場終了後に控えている。他のテック大企業が成長に伸び悩む中で、アップル(NASDAQ:AAPL)は新しい風を吹かせる可能性がある。
投資家の注目点は、アップルの新製品であるiPhone XS、XS Max、XRによる売上の見通しだ。ホリデーシーズンによって、アップル株を押し上げると考えられている。金曜日は、弱気相場を抜け出し216ドルで終値を迎えている。
アップルの長期的な見通しは、停滞中の他のテック大企業と同様の試練に直面している。
加速する貿易戦争によって、「世界一のスマートフォン市場である中国市場」でのアップルの成長に陰りが出ている。貿易戦争よって、アメリカでの価格を引き上げる可能性があることをアップルはコメントしている。
アップルの鍵は、引き続きユーザーがiPhoneを新調し利益を上げられるかどうかである。
アップルの予想EPSは前年同期から2.07ドルから増加し、2.78ドル。売上は前年同期の526億ドルの売上から、614億ドルになるとFactSet社のアナリストは予想している。
2. フェイスブック(Facebook)
フェイスブック(Facebook) (NASDAQ:FB)の第3四半期の決算は10月30日(火)市場終了後に予定されている。今週の決算の中でもフェイスブックはもっとも注目されている決算のひとつだ。
フェイスブックは、3月初旬のケンブリッジ・アナリティカ事件(注)を含めたデータ情報漏えいの後で、ユーザーの信頼回復や、政治的規制などの試練を乗り越えるのに苦労している。
前回の7月の決算では目標売上高を下回り、ユーザー成長率は低迷、ユーザーの安全のための監視や政治的介入の防止のためのコストの増加などが見られ、残念な結果であった。それ以降、フェイスブック株は4分の1の価値を失った。
今週の決算では、窮地に立たされているマーク・ザッカーバーグCEOは、投資家にいかに成長サイクルを崩すことなく、これらの問題を早く解決できるかについて投資家に示す必要があるだろう。
FactSet社のアナリストの平均予想は、売上高127.7億ドルの売上高であり、EPSは前年同期の1.59ドルから減少し、EPS1.46である。
3. コカ・コーラ
テクノロジーやメディア企業の懸念とは離れて、飲料メーカーの雄、コカコーラ(Coca-Cola) (NYSE:KO)は10月30日の市場前に第3四半期の決算が予定されている。
英国に拠点を置くコスタ・コーヒーの51億ドルの買収の後で、コカ・コーラは投資家に対してコスタ・コーヒー事業がどうなっているかについて情報を提供することになるだろう。ブランドの乱立や、そのカテゴリーの成長の低迷などで、向かい風は強いと考えられる。
過去数年間において、コカ・コーラは主要商品の砂糖の量を減らすことに取り組んでいる。また、お茶や、水、ジュースを含めた、低糖飲料やノンシュガー飲料の商品開発を行っている。これは、2012年から減っている 売上を上げるための戦略である。
9月に終わる第3四半期では、アナリストの予想売上は81億7000ドルであり、EPSは前年同期の0.5ドルから増加し、0.55ドルと予想されている。
(注)ケンブリッジ・アナリティカ事件とは、英国企業のケンブリッジ・アナリティカ社がフェイスブックが集めたユーザーの個人データを政治的に利用していた問題。