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不動産セクターが上昇する中、注目すべき2つのREIT ETF

発行済 2021-12-22 02:53
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不動産投資信託(REITs)とは、投資先の中で最も重要な分野の一つである不動産市場の成長に投資することができるものだ。この資産クラスは通常、配当による安定的なインカム収入とキャピタル・ゲインを提供してくれる。過去52週間で、Dow Jones Real Estateインデックスは31%以上上昇している。

12月15日に発表された全米住宅建設業者協会の住宅市場指数(HMI)は、良好な結果となった。当指数では、米国の一戸建て住宅市場の動向を示すものである。市場参加者の間では、労働力や資材など様々な生産の非効率性に加えて、インフレ圧力の潜在的な影響についても議論されている。

全米不動産投資信託協会(Nareit)は、次のように言及している。

「長期リース賃料には通常、インフレへの対応策が組み込まれており、短期リース賃料は現在の資産価値レベルに基づいている。また、REITのポートフォリオに組み入れられているリース物件の中には、リース賃料の一部が毎年改定交渉されるものもあるため、長期リースのREITであっても途中で賃料改定の機会がある。最後に、実物資産の所有者であるREITは、通常、資産価値上昇とともにポートフォリオのバリュエーションの上昇を享受することができる。」

過去の記事で、下記の通り主に米国内の不動産に焦点を当てたいくつかの上場投資信託(ETF)を取り上げた。

この記事では魅力的な2つのREIT ETFを紹介する

1. Fidelity MSCI Real Estate Index ETF

  • 現在の価格:32.88ドル

  • 52週間のレンジ:24.30ドル~33.68ドル

  • 配当利回り:3.44%

  • 運用報酬:年率0.08%

最初に紹介するのは、米国の不動産セクターへの投資を可能にするFidelity® MSCI Real Estate Index ETF (NYSE:FREL)である。当ETFは2015年2月に取引を開始した。FREL Weekly

当ETFは167の銘柄を保有しており、またMSCI USA IMIに連動した値動きをするように設計されている。保有上位10銘柄で、21億ドルの純資産の約40%を占めている。

保有上位銘柄には、American Tower (NYSE:AMT)、Public Storage (NYSE:PSA)、Prologis (NYSE:PLD)、Crown Castle (NYSE:CCI)、Equinix (NASDAQ:EQIX)、Simon Property Group (NYSE:SPG)などが挙げられる。

年初来28.8%上昇し、最近史上最高値を更新した。株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)はそれぞれ35.05倍、3.05倍となっている。

最近の価格上昇にもかかわらず、米国の不動産はまだ上昇余地があると思われる。また、当ETFの分散投資も魅力的だ。もし32ドル台、またはそれを下回るようであれば妙味のある投資先となるかもしれない。また長期投資家は約3.4%の配当も受けとれる。

2. Nuveen Short-Term REIT ETF

  • 現在の価格:38.55ドル

  • 52週間のレンジ:25.83ドル~39.83ドル

  • 配当利回り:2.06%

  • 運用報酬:年率0.35%

Nuveen Short-Term REIT ETF (NYSE:NURE)は、短期リース契約を主に結んでいる米国のREITへの投資を行っている。FRBウォッチャーは、政策当局が想定よりも早いタイミングで利上げを開始すると予想している。そのため、短期リース契約を持つREITは金利上昇の影響が少ないかもしれない。

NURE Weekly

当ETFは36銘柄を保有しており、Dow Jones US Select Short-Term REIT Indexに連動した値動きをするように設計されている。当ETFは2016年12月に取引を開始し、資産額は約1億640万ドルである。

セクター別では、集合住宅が50.57%と最も高く、次いでセルフ・ストレージ(個人用倉庫)が20.68%、ホテルが19.22%である。また、上位10銘柄で当ETFの半分以上を占めている。

主要な投資先REITには、Mid-America Apartment Communities (NYSE:MAA)、Camden Property Trust (NYSE:CPT)、Essex Property Trust (NYSE:ESS)、Extra Space Storage (NYSE:EXR)、Public Storage (NYSE:PSA)、CubeSmart (NYSE:CUBE)などが含まれる。

年初以来、当ETFは42.3%上昇しており、先ほど紹介したFRELと同様に12月には過去最高値を記録した。REITのリース期間が短いことを考えると、テナントに頻繁に賃料の値上げを求めることも可能だろう。

しかし、今年に入り高リターンとなり、短期投資家が利益確定売りを行う可能性はある。興味のある投資家は、36.5ドル近辺であれば良いエントリー・ポイントになるかもしれない。なお、現在の価格は約2%の配当利回りとなっている。

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