29日午前の取引では米中貿易協議が進行し、アジア株が上昇した。しかし、貿易協議は長期化する可能性を示唆していた。
ラリー・クドローNEC委員長は、米国が中国との貿易協定合意のために数週間あるいは数カ月間にわたって交渉する準備をしていると発言し注目が集まった。
日本時間11時15分時点で、中国 上海総合指数 、深セン総合指数 は1.4%高。香港ハンセン指数は0.6%高となっている。
日経平均株価は1%、韓国総合株価指数KOSPI は0.2%の小幅高。
オーストラリア証券取引所平均株価 ASX 200 は0.4%上昇。
クドロー氏は「我々は(トランプ)大統領が言うように、(米中貿易協議は)米国にとって有益な合意にしなければならない。これが我々の1番の関心である」と述べている。
クドロー氏は、中国製品に対し米国が課している関税を一部廃止するかもしれないとも述べた。
同氏は「我々は交渉カードを捨てはしない」と述べる一方で、「関税を全般的に課し続ける訳ではない。一部の関税は残るだろう」と強調していた。
同氏のコメントは、貿易協議悪化を心配していた投資家を安心させた。
ロバート・ライトハイザー米国通商代表とスティーブン・ムニューシン財務長官は28日より北京にて中国側の交渉人と2日間の貿易協議に取り掛かった。ムニューシンはリポーターに対し、「生産的なワーキングディナー」を行ったとした。会議は29日も続く予定である。
クドロー氏によると、劉鶴・中国国務院副総理がトランプ大統領と交渉人との会合を行うため、次回ワシントンに訪問する予定であるという。