まちまちなアジア市場の中、日経平均株価は小幅高となっている。ワシントンでは日米貿易協議が進行中だ。
15日、2日間にわたる日米貿易交渉が開始された。双方は「極めて迅速に」課題を解決することが期待されている。
15日、黒田東彦日銀総裁はCNBCの取材に対し、世界貿易における「何らかの保護主義」が「世界経済の最も重大なリスク」であったと語った。
トランプ米大統領は、日本が690億ドルの貿易黒字収支を計上していることに不満を示しており、日本製を含むすべての輸入車に25%の関税を課すことも辞さないとしている。
一方、日本時間午前11時30分時点で、中国の上海総合指数は0.1%安、深セン総合指数は0.8%安で取引されている。
韓国総合株価指数は0.1%の小幅安となっている。アシアナ航空(KS:020560)の筆頭株主が、破産を避けるため同社の持ち株をすべて売却するとロイターが報じたことを受け、同株は25%高となった。
オーストラリアのASX 200は0.5%の小幅高となっている。
中国の貿易黒字や新規人民元建て融資が予想を上回ったことにより、世界経済成長への懸念を緩和し、市場心理は回復している。また、米中貿易協議においても合意に近付いているという期待も高まっている。
他方、ボストン連銀のエリック・ローゼングレン総裁は、好況時には現在のインフレ目標の2%を引き上げるべきと述べている。また同氏は、現在のインフレ目標の設定ではインフレの「上限」だと思われているため、「インフレ目標レンジを導入すべき」との見解を示している。
FRBがインフレ指標として注視しているコア個人消費支出価格指数は、現在1.8%の水準である。